|portal|next|prev|home|
第49話「月光蝶」
脚・高山治郎 コンテ・横山彰利/斧谷稔 演・池端隆史 作監・しんぼたくろう/中田栄治

あらすじ「ディアナ・ソレル様はソレイユにお帰りになったらしい。けれど、ウィルゲムに乗り込んだ僕は、グエン様の真意を確認して呆然とした。それは、ジョゼフさんもフランも同じだ。ディアナ・カウンターとギンガナムの艦隊は、ボヘンガヘラの上空で艦隊戦をしたあと、地上戦を始めていた」

アイキャッチ「月光蝶」

メリーベル「遅いな。地球の湿気と気圧の問題かな?まったく」

スエッソン「ははははっ、黒歴史であればこそ、サムライは立つ瀬がある」

メリーベル「あいつらを潰しゃあいいだけだろ」
 「あたしはこっちだよ」
 「援護が遅いな。仲間がやられたの、わかっているのか?」

フィル「モビルスーツ戦用の装備が不足しているというのは、初めからだろ」
ポゥ「はい。プロの部隊と、我々市民上がりの部隊は、…あっ」
コレン「こんな所にいたか」
ポゥ「じょ、上官に何をするのか、…」
コレン「姉ちゃんが何を言うの」
フィル「コレン」
コレン「借りるぞ」
ヤコップ「や、やっぱり」
ブルーノ「軍曹だぜ」
フィル「ホエールズとミリシャに言え」
ヤコップ「は、はい」
ブルーノ「は、はい」
フィル「ターンAをもっと効率よく動かして、マヒローを叩けとな」
ヤコップ「ミリシャもいろいろあるようで」
ブルーノ「ロランがターンAに乗っていないので」
フィル「貴様達はそういう調停事までディアナ様にやらせようってのか?」
ブルーノ「…、督促に行って参ります」
ヤコップ「…、督促に行って参ります」
フィル「ウァッドを使え」

ハメット「おう、なんだよ?」
ヤコップ「ハリー大尉はどこだ?」
ハメット「あそこにいるだろ」
ヤコップ「大尉、フィル少佐から要請です」
ハリー「おう」
キエル「では、ブリッジへ上がります」
ハリー「よろしく」
ブルーノ「ターンAの事ですが」
ヤコップ「ロラン・セアックが使っていないことを、ディアナ様もご心配の由であります」
ハリー「ミリシャの事情は話したのか?」
ブルーノ「話しました」
ハリー「包囲作戦にかかるまでに、ロラン君はターンAにドッキングさせると少佐に伝えろ」
ヤコップ「はあ」
ブルーノ「はあ」
ハリー「ブリッジにお急ぎください」
キエル「はい」
ハリー「ヤコップ」
ヤコップ「この艦に置いてくださいよ。新生親衛隊に入ったって、フィル少佐にがみがみ言われて」
ブルーノ「ちっとも戦わせてくれない」
ハリー「ディアナ様のお側にいられるならいいだろう」
ヤコップ「少佐には大尉から話してくれりゃあいいんです」
ハリー「うん。リリ・ボルジャーノ嬢の部隊と合流しつつ、ジャラピィ部隊も統合しよう」

フラン「終わったみたいね」
ロラン「そうですね」
フラン「ジョゼフは、ターンAをロランに返す気はまったくないみたいね」
ロラン「地球人の意地は、わかるんですけどね」
フラン「それにしても無茶よ」
ロラン「わかることはわかるんですよ。運河びとの僕らがゲンガナムの都会人にコンプレックス持ってるのと同じでしょ」
フラン「ジョゼフが、南アメリアのアデスカのほうの出身だからってこと?」
ロラン「ノックスとかの人達に負けたくないんですよ」
フラン「でも、ターンAにはロランのそのコックピットでないと、性能はフルに出せないんじゃないの?」
ロラン「ジョゼフさんはあれで十分だって思って」
フラン「降ろしてよ」
ロラン「いいですね?」
フラン「だけど、なんでこうも地上でのモビルスーツ戦になっちゃうの?」
ロラン「この辺りの地磁気、強力みたいなんです」
フラン「それでレーダーでは戦えないんだ」
ロラン「お互いに干渉電波や、チャフ粒子を出してますしね。ジョゼフさんと交渉しますよ」

ギンガナム「この辺りはイングレッサ第一の牧草地帯で感謝はしているよ、グエン卿。だからといって、ターンAを奪われた事のエクスキューズにはならんぞ」
グエン「そんなつもりはない。が、ターンAの建造はしてみせるから」
 「ミハエル大佐」
ミハエル「はい」
 「我々は、ノックスの北の工業地帯に入りたいのです。ですから」
ギンガナム「ノックスのソレイユを誘い出す為には、東海岸に移動してそこで叩けというのか?」
グエン「まあそうです。それから、この辺りは一番初めにムーンレィスが入植した所です」
ギンガナム「だからなんだ?」
ミハエル「反乱分子は恐いですぞ」
グエン「大佐、余計なことは言うな」
ミハエル「ターンXがあれば、戦力的には心配はありませんな?」
ギンガナム「地球人め」

コレン「どうだ、ポゥとか。寄せ集めで使える機体を一機調達したんだぞ。貴様達の敵味方の識別コードに、ちゃんとインプットしておけよ」
DC兵A「徹夜だったんすよ」
ポゥ「全軍へ、コレンカプルのコードを登録させろ」
DC兵B「は」
コレン「そのかわり、先鋒を取ってやるからありがたく思え」
ポゥ「恐悦至極であります」
コレン「気にしなくたっていいって」
 「動き出した。おら、てめえらも遅れをとるな、姫様のソレイユはしんがりだって事忘れんなや」
DC兵B「起きろよ」
DC兵A「…」

パイロットA「うわっ、止まれーっ…」
パイロットB「一番、羽をどうした?」
リリ「なんで窓にカーテン付けなかったんです?」
マリガン「飛ばすのが精一杯だったんです。傘がありゃいいじゃないですか」
リリ「いやしくも輸送機なんだから」
マリガン「羽を折るような着陸はするなよ」
パイロットC「ボルマンは下手なんすよ」
マリガン「この機体は一回こっきりの使い捨てグライダーなんです。窓に幌なんて着けられない」
リリ「私がギャロップでなくこっちに乗るのわかってたくせに」

ロラン「…このっ」
ジョゼフ「なろっ」
ロラン「…」
ジョゼフ「うっ」
フラン「ターンAはロランに返すのが筋なのよ、ジョゼフ」
ジョゼフ「バカ言え、…」
ロラン「無茶ですよ、…フラン、フランさんと一緒に戦ってくださいよ」
ジョゼフ「フランを戦場に出せるか。…、あっ」
ロラン「ああっ」
ジャラピィ隊A「あっりゃー」
ジャラピィ隊B「落ちたー」
フラン「ロラン」
ロラン「…」
 「ジョゼフさん、ターンXが出たら海へ逃げるんです」
ジョゼフ「ジャラピィ部隊は、包囲作戦の先陣を取るぞ」
 「フランはロランに守ってもらえ」
フラン「…ジョゼフ」
ジョゼフ「ロラン、フランを頼むぜ。そいつ、俺のガキをさ、俺のガキをフランが預かってくれてるようなんでな」
ロラン「…」
フラン「キスぐらいしてくれたっていいじゃない」
ロラン「馬鹿野郎が」

フィル「ギンガナム艦隊は、東海岸へ寄りますな」
ディアナ「投降する気配はないのか?」
ミラン「残念ながら、執政官レベルの声を聞いただけで反吐が出るという応答です」
ディアナ「グエン・ラインフォードとも話はしたのだろう?」
ミラン「はい。グエン卿はムーンレィスの潰し合いを期待しているようです」
ディアナ「…」
フィル「ウィルゲムは、アラハマン山脈に沿って北上しようとしています」
ディアナ「もともと、地球人にはまったく関わりあいのない事であったのですからね」
ミラン「は?」
ディアナ「いや」
ミラン「何か?」
シド「いや、アラハマン山脈の南にあるロストマウンテンな」
ミラン「ああ」
シド「あそこの地質調査はやってないんだろ?」
ミラン「入植できない荒地など、興味はもてんよ」
シド「それで執政官かい。戦後の開墾政策のことは考えんのか?」
フィル「あのな、じいさん、黒歴史の戦史を調べるとわかるんだが、空戦も海戦も大抵、数の多いほうが負けているんだ」
ミラン「まして、ギム・ギンガナムは得体の知れないターンXを持っている」
シド「だからって」
ディアナ「シドさん、今からでも遅くはありません、船を降りてくださいません?」
シド「いやあ、農業を考えるにしても、この戦いの間はお側に置いてください。御尊顔を拝させていただけるだけで若返りますんで」
ミラン「言うに事欠いて」
シド「…」

ポゥ「ウォドム隊、一機でも一艦でも沈めろよ」
スエッソン「ふん、スモーの向こうには艦隊がいる。者共、槍の陣、一気にソレイユを落とす」
スエッソン「な、なんだ?あのシルバータイプ」

コレン「嬢ちゃん達は俺の目こぼした奴を片付けててくれりゃいいんだ」
 「わかってんな?」
ソシエ「カプルは私達のほうが先輩なのです」
メシェー「やめなよソシエ。あの人、歴戦の勇者だったらしいんだから」
ソシエ「ムーンレィスなんでしょ。うわ」
コレン「来たっ」
メリーベル「そんなダルマを相手にするっ。マヒロー部隊にやらせりゃいい」

アイキャッチ 

スエッソン「もらった」
ソシエ「地球上の空中戦であんなに戦えるなんて」
メシェー「やっぱ、黒歴史時代の生き残りじゃないの?」
ソシエ「まさか」
コレン「オートスナップ」
メシェー「右のほう、あれ、ルジャーナミリシャが仕掛けてるんじゃない?」
ソシエ「そうでしょう。ギンガナムの本隊が近いのに」
メシェー「あの丘の向こう?」
ソシエ「そうでしょう。ターンXとかバンデットが動いてるんじゃないの?」

マリガン「ボルジャーノン前へ上がれません」
リリ「何を言ってるの。機械人形も鎧を着ているんだから、山の上から攻撃させなさい」
マリガン「姫様は下がりましょ」
リリ「兵隊は命を賭けているのに、命令を出す者がうしろにいられますか」
 「あの上へ出なさい」
マリガン「えっ?」
 「弾幕を張れ。エイムズ、ジョンは前へまわせ」
リリ「マリガン」
マリガン「は?」
リリ「ボルジャーノンのエンジンが爆発したら、あっ、こんなものじゃないのですから、近づけないで」
マリガン「で、で、でも姫様」
ミリシャ兵A「敵艦、見えました」
マリガン「弾幕、ミサイル発射」
リリ「…、ギャロップ後退、下がりなさい」

ギンガナム「まったく。マニュアル通りにやっていますというのはアホの言うことだ」
 「ええい」
ギンガナム隊A「ターンX、発進する。デッキ確認」
一番艦艦長「定期便が何でこんな時に飛んでるんだ?」
ギンガナム隊B「あれは、お天気次第の定期便なんですよ」
ギンガナム「雑魚はよい。ディアナ・ソレルという偶像、すなわち、アイドル一人討てばすむ事だ。ディアナという生真面目なアイドルは間違いなくソレイユにいる」
ジョゼフ「だからってよう、まっすぐに行けるなんて思うんじゃねえ」
 「たあーっ」

ギンガナム「我がほうで整備したままのターンAが出てきているんだぞ」
ウォドム隊A「地球人達に遅れをとるな」
ギンガナム「ディアナ・カウンターが」
ウォドム隊B「ありゃあ、どこのモビルスーツ?」
ギンガナム「庶民は、月にいればいいのだ」
 「ディアナがそんなに好きか」

ミハエル「高度を下げて速度を上げないと、ウォドムのビームはここまで届きますよ」
グエン「いや、まったく戦場から離れてしまうのはどうもな」
ミハエル「どうもですか?」
グエン「ははは、言うなよ」

ハリー「ターンXが出たのか」
ダイスケ「はい。ターンAが接触したようですが、コアファイターはまだ地上にいるようです」
ハリー「うん、私も出る」
キエル「大尉」

ディアナ「ワタクシは、父と母のことを覚えているのだろうか?」

スエッソン「まだまだ、これしきのことで」
 「な、なんと」
ジョゼフ「貴様達の整備のおかげで使いやすくしてくれてありがとう」
ギンガナム「使いやすくした?」
ジョゼフ「やったぜ、フラン。へへっ、へっ」
ギンガナム「兄弟よう、今、女の名前を呼ばなかったかい?」
ジョゼフ「ターンXトップ」
ギンガナム「戦場でな、恋人や女房の名前を呼ぶ時というのはな、瀕死の兵隊が甘ったれて言うセリフなんだよ」
スエッソン「ギンガナム。そのヒゲ野郎は俺にやらせろ」
ギンガナム「ん?」
スエッソン「ギンガナム、俺だ。スエッソン・ステロだ」
ギンガナム「我らの戦いの邪魔をする者は許さん」
スエッソン「これが御大将のやることか」
ギンガナム「ターンAの地球人、おぬしの生体反応のデータを取りつつ、神の世界への引導を渡してやる」
ジョゼフ「生体反応?おおっ」
ギンガナム「ほう、ターンXの語るサイコミュ的な精神波の流れ、強力でいいじゃないか。貴様、ギンガナム隊の隊員になるか?」
ジョゼフ「ああああっ、俺はジョゼフ・ヨットだ」

フラン「あれ、ターンAでしょ?ロラン」
ロラン「そうです」
 「強力な磁場で、ターンXもホバリング状態?ああっ」
フラン「ヤコップさん、ブルーノさんもいるの?」
ヤコップ「ハリー大尉も来る。ワン、ツー、スリーの三段攻撃」
ブルーノ「まず俺達が出て、ハリー大尉、ロランだ。いいな?ロラン」

ギンガナム「データ解析は後でゆっくりさせてもらう」
ジョゼフ「あああああっ」
ギンガナム「黒歴史の幕を閉じたターンAなどは、我らの時代には不要な代物、ターンタイプは、このX一機があればよい。はっ、グエンの坊や、貴様にも作らせはしないぞ。潰せっ」
 「何?」
ジョゼフ「うわあああっ」
ブルーノ「あっ」
ヤコップ「ターンA」
ロラン「ジョゼフさん」
フラン「ジョゼフ」
ロラン「ハリー大尉」
ギンガナム「地球人にな、ターンAの復元など、できるわきゃねえだろっ」

コレン「うおっ」
メシェー「何?」
ソシエ「ビーム?」

グエン「うわっ」
ミハエル「おっ」
 「…爆発しないのか?」
ヤーニ「ま、まだ生きています」
 「大丈夫だよな?」
技術者A「少尉の声は聞こえます」
グエン「ここに座っていたら。…」
ミリシャ兵A「…」

ハリー「ターンXは、金縛りにするっ」
ポゥ「了解」
ハリー「Iフィールドバリアー」
 「ギム・ギンガナム、刺し違えてその命貰い受ける」
ギンガナム「このターンXすごいよ、さすがターンAのお兄さん。スモーのエネルギーはすべてもらっている、ゲンガナムの電力をいただいたようにな。わかっているのかハリー・オード」
ハリー「ユニバース!」
ギンガナム「月光蝶である」

メリーベル「ひゃあ」

ブルーノ「な、なんなの?」
フラン「バリアーとかじゃないの?」
ヤコップ「ロラン、あの光」
ロラン「ターンXです」
ヤコップ「コアファイターのアタッチメント、はずせたか?」
ロラン「はずせます、降ろしてください」

ポゥ「なんだ?こんな旗印を使っているなんて聞いた事ないぞ」

リリ「ギンガナムだわ。ムーンレィスってなんでもかんでもお空に映すのよね」
マリガン「投降のサインじゃないんですか?」
リリ「ギンガナムがそんなにかわいいわけないでしょう」

ディアナ「これが、月光蝶」
ミラン「…月光蝶、ですと?」
フィル「こ、この光、こいつが地球の歴史を黒く塗り替えた光」

キエル「…光よ、消えて」
ダイスケ「発信源、サーチ」

ソシエ「オーロラにしては派手すぎない?」
メシェー「こんなオーロラがあるわけないでしょ」
コレン「ガ、ガ、ガンダムがーっ」

ポゥ「ハリー大尉、後は頼んだーっ」
ハリー「ポゥ、早まるな、チームワークで」
ポゥ「化け物」
ハリー「消耗させるのだ。そうすればターンXといえども」

ロラン「すみました」
ブルーノ「いいんだな?」
ロラン「はい」

ポゥ「ハリー、やれっ」
ハリー「ギンガナム覚悟」
ギンガナム「何が不調なのだ?」

ロラン「ターンA、起動しました。フランはジョゼフと後方へ」
ジョゼフ「…」
フラン「ロラン、行くのね?」
ヤコップ「ブルーノ」
ブルーノ「ハッチ、閉じる」
ロラン「人が、安心して眠る為には」

ポゥ「ターンAが、行く」
ハリー「ロランが、乗ったのか」

ギンガナム「来たかい、弟」

フィル「うっ、反吐が出そうだ」
DC兵A「じ、自分もであります」
ディアナ「ああ、今夜は月食でしたか」

次回予告「ディアナ様がソレイユで防御の陣をひくが、月光蝶の光は黒歴史の再現をしようとした。ギム・ギンガナムのいくさの執念を止める為に、ターンタイプの使い方があるはずだ。僕は、心を決めた。次回、ターンAガンダム『黄金の秋』。風は、またそよぐ」
|portal|next|prev|home|
inserted by FC2 system
この広告は3ヶ月以上更新がない場合に表示されます。
ホームページの更新/WordPressユーザ管理画面経由での更新後、
24時間以内に表示されなくなります。
デジタル商品の売買が誰でも簡単に!JPRSが発行する安心と信頼のSSL証明書手数料0円!ノーリスクで始めるネットショップかんたん変換JPドメインが、最大2年間無料