隠されたゼレンスキーの闇
ゼレンスキーは、自らの権力を利用して懐(ふところ)を潤そうとするとき、この旧友を利用してきたと考えられる。だからこそ、ミンディッチは下の写真にある豪華なマンションにいくつも住居を所有してきたのだ。腐敗で得たカネで自分の生活が豊かになっただけでなく、おそらくゼレンスキーの取り分がどこかに隠されると考えられる。
そこで、ミンディッチの不正を暴くために、11月10日の午前6時30分、グルシェフスキー通り9aにある有名な「モンスターハウス」の近くに、2台のミニバスと1台のジープが停車した。NABUの職員たちが玄関ホールに入り、15階と18階にあるミンディッチの部屋に向かったという。
とくに、2021年にゼレンスキー大統領が誕生日を祝った部屋は18階にある(下の写真)。11月12日付の「ウクライナ・プラウダ」によると、303平方メートルの面積を持つこの4部屋のアパートで、NABUとSAPは盗聴を行い、ミンディッチの会話の記録に成功した。こうした計15カ月の作業期間、1000時間に及ぶ音声記録、70回以上の家宅捜索が、今回の事件の立件につながっている。
(出所)https://www.pravda.com.ua/rus/articles/2025/11/12/8007045/
実は、ウラジーミル・プーチン大統領もまた、旧友を利用した不正蓄財を長年にわたって行っている。どうやらゼレンスキーもプーチンも、腐敗手法がよく似ている。はっきり言えば、「同じ穴の貉(むじな)」なのだ。
参考のために、プーチンの手法を紹介しておこう。彼は、柔道の相手としてアリカディ・ローテンベルグを重用してきた。その結果として、ローテンベルグ兄弟やその子どもに大企業を経営させて、リベートなどによる不法な利益をそうした会社に蓄えてきた。
そうした旧友がローテンベルグ以外にも複数いる。たとえば、有名なチェリスト、セルゲイ・ロルドゥギンもその一人である。彼名義の会社をオフショア(租税回避地)に設立して、そこに不正利得を蓄財するといった手法がとられていた(いわゆる「パナマ文書」が暴露)。
同じように、ゼレンスキーもユダヤ人の友、ミンディッチを使って、不正利得を得てきたと推測される。それを物語っているのが「金の便器」である。実は、捜査機関は今回の事件を「ミダス」事件と呼んでいる。ギリシャ神話のミダス王は「触れたものを黄金に変える手」で有名だが、疑惑の中心人物ミンディッチの自宅のトイレにある「金色の便器」(下の写真)を想起させるための名称だ。
「金色の便器」はもともと、2014年2月のクーデターでロシアへの逃亡を余儀なくされた当時のヴィクトル・ヤヌコヴィッチ大統領の別荘にあると話題になったものだ。だが実際には、「話題になっていた黄金の便器を発見することはできなかった」という報道がある。その代わり、黄金のシャワーと金メッキの洗面台があったという。
(備考)ジェレズニャク議員が「ミンディッチのアパートにある、金製のトイレとビデが設置されているとされるトイレの写真」として2025年7月30日に公開したもの。
ミンディッチのかかわる不正ルートはいくつもある。ここでは、三つを紹介しよう。