今日における木曾義仲研究の到達点は、長村祥知氏の「木曾義仲の畿内近国支配と王朝権威」(『古代文化』63-1,2011)に示されていると思います。義仲の志向した権力が状況の制約を受けつつも平家政権から頼朝政権への過渡的性格を持つことが論じられています。  『平家物語』の義仲像はファンタジー。
木曾義仲については諸書刊行されていますが、近代歴史学の成果に基づいて一般向きに書かれたのが下出積世氏。ついで、圧倒的な実証作業のもとに学術的な水準を高からしめたのが浅香年木氏。浅香氏によって本格的な木曾義仲研究の土台が構築され、現在は長村祥知氏に継承されているように思います。