クジラの生肉、最高値1キロ40万円 仙台の市場で昨年比33%高に
ナガスクジラの生肉が9日、仙台市中央卸売市場に並んだ。取引量は約2トンで、最高値は1キログラム40万円だった。大型クジラの生肉が2026年に取引されるのは仙台が初めてで、漁場に近い仙台で水揚げされて宮城県内をはじめ全国に出荷される。
市場では仙台港で水揚げされた生肉が取引された。4月下旬から6月にかけてオホーツク海で捕獲したナガスクジラ24頭を切り分け、良質な部分を選んで競りにかけられた。最高値がついたのは「尾の身」と呼ぶ希少部位だ。
競り落としたのは水産卸の鈴力水産(仙台市)で、前年同時期と比べて33%上がった。
捕鯨大手の共同船舶(東京・中央)が所有する捕鯨船・関鯨丸で運ばれた。関鯨丸は船団を組んで捕獲する「母船式捕鯨」と呼ばれる漁法を取り入れており、従来は屋外で行っていたクジラの解体作業を屋内で行うことが可能だ。鮮度のよいまま解体でき、肉のうま味を格段に上げられるという。
共同船舶の所英樹社長は、「今年は漁の開始を約1カ月遅らせたため、去年よりナガスクジラが肥えて脂が乗っている」と話す。
水産庁によると、日本は国際捕鯨委員会(IWC)を19年に脱退してから商業捕鯨を再開した。商業捕鯨といっても無制限にとるわけではなく、国際的な計算式で算出した枠内で捕獲する。