日本保守党の北村晴男参院議員は8日の参院行政監視委員会で、外国人による医療保険制度の不適切利用を例示し、外国人については「民間保険に任せるべきだ」と提案した。国民健康保険ではなく民間保険にという北村氏の提案に対し、厚労省は否定した。
北村氏は、不妊治療を行う医師によるブログの内容を引用する形で、「生活保護受給者は医療費負担がゼロであり、保険適用化により、生活保護受給者は体外受精が無料で受けられるようになった。生活保護受給の外国籍の若い人は、タイミング療法や人工授精といった過程を飛ばして、最初から本来高額な体外受精のみを希望する傾向がある」と述べた。
北村氏「到底納得できない」
その上で、当該医師に話を聞いたとして、「こうした外国人の中には特に中国籍の人が多く、韓国籍、スリランカの人も比較的多いとのことだった」と説明した。
「多くの日本人にとって、不妊治療の道は長く険しく、身体的のみならず、精神的にも金銭的にも大きな負担がかかる。費用面では、体外受精はトータルで30万円から70万円かかるといわれており、保険適用で3割負担になっても、自己負担は9万円から21万円かかる。こうした点を踏まえて、多くの日本人はタイミング療法や人工授精から治療を開始し、高額な費用がかかる体外受精を受ける前の段階で子を授かりたいと考え、何度も人工授精などにトライし、それでもだめならやむを得ず体外受精を決意する。そうした人々にとって、生活保護受給者が無料だからといって真っ先に体外受精に飛びつく外国人の実態は到底納得できない」と指摘した。
厚労省は人工授精などの一般不妊治療が無効であった場合などを踏まえて体外受精が保険診療の対象になると通知しているが、北村氏は「徹底されていない」との認識を示した。
さらに北村氏は、外国人による保険証の「使い回し」が指摘されていることや外国人による保険料の滞納率が日本人に比べて高いことなどの問題点を挙げた。また、「高額療養費制度の不正使用については、経営管理ビザを取得した中国人がこれを行うケースが多いともいわれている」と述べた。
その上で、「問題の根本は、そもそも外国人を医療保険制度の中でどのように位置付けるか、というところにある。在留資格を取得しようとする外国人については、国民健康保険ではなく、民間の医療保険への加入を義務付けるべきだ」と提案した。
厚労省「慎重な検討が必要」
厚労省の熊木正人審議官は「国民健康保険において外国人の被保険者数は全体の4.6%だ。医療費については1.5%が使われている。高額療養費については約1.3%という状況だ」と説明。外国人の保険加入に関しては「社会連帯と相互扶助の理念に基づいて、国籍のいかんを問わず等しく保障を及ぼすべきだというわが国の医療保険制度の基本的な考え方に沿ったことだ。外国人が医療保険制度あるいは高額療養費を多く利用しているという状況にはないということも踏まえ、外国人のみ国民健康保険に加入させず民間の医療保険への加入を義務付けるといった異なる取扱いについては慎重な検討が必要だ」と答えた。
北村氏は「日本の国民健康保険は、長年にわたって日本人が維持してきた制度だ。『親方日の丸』といったら恐縮だが、絶対に倒産することがない厚労省がそれを適正化しようとしても、到底できない。民間保険に任せれば企業が存立をかけて適正な制度を確立する。そうすべきだ」と強調した。