Post
『なぜ悪人が上に立つのか―人間社会の不都合な権力構造』読了。 突然ベネズエラに侵攻する凶悪な大統領から、会社や学校など小集団の意地悪なリーダーまで、「一体全体なぜこんな最悪な人間がこの地位に上り詰めたんだ?」と不思議に思うことは規模の大小を問わず多い。 大きな要因は「権力に最も引き寄せられる人が、それに最もふさわしくない人であることが多い」という身も蓋もない事実である。さらに「人を最悪に変えてしまう」権力の効能も加わり、気づけば「悪人が上に立つ」世界の出来上がり。 希望のない話に思えるが、諦めずに「もっと良い」リーダーを選び、もっと良い市民社会を構築することは可能だと説く、警鐘とやる気の一冊。
12:34 PM · Jan 8, 2026
『なぜ悪人が上に立つのか―人間社会の不都合な権力構造』、現在の世の中はだいぶ「悪人が上に立ちやすい」構造になっているのをまず認めるべきだと。 現実に殺戮に関わったりした、スケールのデカい極悪人(ただ会ってみるとあくまで温厚で親切に見えたりする)に著者がインタビューしにいく箇所も興味深い。 ごく普通の学校のメンテナンス職員が、昇給と昇進を求めて権力に取り憑かれ、マフィアのボスのような脅迫にまで手を出し、ついには爆弾まで送りつける事態になっていくとか、ネトフリでドラマ化しそうなエピソードも。 (kindle版、2372円で1580pt還元と表示されるのだが…多くね amzn.to/45Gk9Ti
『なぜ悪人が上に立つのか』、興味深くも恐ろしい身近な例が、警察官の採用方法によって「どんな警察官が集まるか」が決まってしまうという話。 ジョージアのある町は小さく平和だが、なぜか警察署は死ぬほどマッチョで恐ろしげで戦闘的な勧誘動画を載せていたりする。メッセージの出し方によってはやたら攻撃的だったり、警察活動を戦争のように捉える人(実際、アメリカの警察官志望者は元軍人が多い)が過剰に集まってしまい、それが警察暴力のような深刻な問題の温床にもなる。 BLM運動の成果として様々な警察改革が行われたが、「すでにいる」警察官の行動を変えることばかりに注目し、「これから雇う」警察官に着目してこなかったと。
→警察官の勧誘動画の話で、ジョージアの町(ハードロックをBGMにパニッシャーみたいな武装マッチョCM)と対照的な例として、ニュージーランドがあげられる。 そこでは「ニュージーランド警察は、大きな違いをもたらせる新人を募集します」という呼び掛けとともに、マオリ族の警察官が色々な人を助けたり、容疑者を追跡していたと思ったら犬だったり…というほっこりエピソードを挟んだりしつつ、「あなたも他者を気遣って、警察官になりませんか?」と締める。パニッシャーではなくヘルパーを募集したのである。 その結果、募集者の属性は多様になり、かつ数も増加した(権力を腐敗させないためには数も重要)という事例となったそうだ。
アメリカで今、ICE(移民税関捜査局)職員が発砲して女性が死亡して大騒ぎになっているのだが、現状のICEなんて『なぜ悪人が上に立つのか』の言葉を借りれば、それこそパニッシャー気取りの差別的なクソ野郎を全国から積極的にかき集めたようなものなので、必然こうなるよな…という。 そもそもトップであるトランプがアメリカ史上最悪の腐敗した権力と言わざるを得ないので、腐敗のトリクルダウンみたいな感じで、どこかで必ず人々の日常ラインにたどり着く。大変なことだ… www.cnn.co.jp/usa/35242443...
『なぜ悪人が上に立つのか』より "権力についてのケルトナーの研究は、明確な作用を浮き彫りにする。権力のある人は、自分を抑制する力を失う傾向にある、というのがそれだ。「権力に酔う」というのは、まさに打ってつけの描写だ。権力があるという感覚を強められた人は、他者にどう思われるかは、あまり気にしなくなる。他者の心をうまく読めなくなる。他者に共感する必要を、それほど感じなくなるからだ。彼らは、規則は自分には当てはまらない、と感じはじめる。" ICE職員の暴走もまさにこれで、ただでさえ暴力的だったり権力に酔いやすい人間が、さらに国のトップに暴力を煽られてるわけでな。権力に酔うどころか泥酔してこの有り様
『なぜ悪人が上に立つのか』、昨日言ったことともちょっと重なる。 「私って本当にダメで…」とお悩み相談するような、そのへんの普通の人に言いたいのは、そんな自虐とか自責とか一切しないようなヤバい人がこの世に沢山いるってことなんだよね。 そのヤバさは権力や金を付与されることによってさらに加速し、そのへんの普通の人の生活をより過酷にする。そんで、普通の人がなぜか(ヤバ人間や社会の構造ではなく)自分自身を責めてくれている状態はヤバ人間にとって喜ばしいことである。 腹立たしいとは思わんかね bsky.app/profile/numa...
‪ぬまがさワタリ@『いきものニュース図解』ほか3/19同時発売‬
 ‪@numagasa.bsky.social‬
· 5mo
過度な自虐は他人も傷つけ、自己評価の低さは差別的な考えに繋がりうる、という危惧には全く同意するが、個人的に「自虐をやめろ」とあまり強く言う気にもなれない理由は、 「お前はもっと自虐し、自己評価を引き下げるべきではないか…?」と思ってしまう人間(主に金持ちで権力者)が大勢思いつくせいかもしれない 自虐はもう古い、これからは反逆 bsky.app/profile/numa...
『なぜ悪人が上に立つのか』、野球の成績を評価する上でリーダーシップの重要性が単純に評価されすぎ、という話に続けて… "この一見すると些細な点が重要なのは、野球のダイヤモンドよりも重大な領域を支配する、多くの不道徳で下劣な指導者が、自分の成果を目覚ましいものに見せ掛けるのが「本当に」得意だからだ。" 過程に着目せず、つい結果だけを見てしまう…という私たち一般人の性質を、不道徳な権力者はよく知っていて、本当は自分の政策や行動の成果ではないものも、平気で自分の手柄として主張する。 その結果、「ナチスも良いことをした」とか今も言ってるうっかりやさんが現れるという寸法だ!(まさにその話も本書に出る)
『なぜ悪人が上に立つのか』、「巧みなPRキャンペーンを展開したおかげで、受けるに値しない称賛を勝ち取った指導者」の例としてムッソリーニをあげる。 今ではイタリアの独裁者として悪名高い彼でも、「とはいえ、ムッソリーニは列車を時刻表どおりに走らせた」という称賛だけはなぜか今も消えていない。だが、これは嘘である。ムッソリーニは前任者が改良した交通インフラを自分の手柄としてPRしただけで、実際は虚栄心を満たす駅の装飾などに注力しており、一般人の交通手段になど何の関心もなかった(結果、列車の運行も特に改善されず)。 日本でも話題になった『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』でも語られていたことだね。
『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』既読のはずがライブラリになかったの、audibleで聴いたからだな 電子半額してたので買っといた↓(短い本で読みやすいのでご一読あれ) 人々が悪人のPRを真に受けてしまいがちなことや、「いっけん悪いけど、実はいいこともした」みたいなストーリーが好きすぎることは、「なぜ悪人が上に立つのか」の理由のひとつでもある amzn.to/3L8Fdeq
『なぜ悪人が上に立つのか』、権力の座についた「悪人」は昨今、デジタルテクノロジーを駆使して、「パノプティコン型」の監視社会を作り上げようとする。大企業や権威主義国家は、労働者の全てを監視する前代未聞の能力を得ている。中国の「社会信用システム」もその一環だろう。 絶望的にも思えてくるが、私たち一般人が第一にやるべきことはこの「監視社会」の構造を逆転させること。つまり権力が私たちを監視するのではなく、私たちが権力を監視するべき。 その最大の役割を担うのがジャーナリズムのはずが、世界各地で今それが(億万長者や権力の介入もあって)衰退してるのは懸念点。ジャーナリズムは科学や司法と同じくらい必要不可欠だ