アンソロピック、ミュトス級の新AI一般提供 サイバー攻撃指示を拒否
【シリコンバレー=山田遼太郎】米新興アンソロピックは9日、先端の人工知能(AI)「クロード・ミュトス」に悪用を防ぐ安全対策を加え、一般提供を始めたと発表した。サイバー攻撃などの指示を自動で拒むようにした。
新モデル「Fable5」、従量課金に
新モデルの名称は「Claude Fable(クロード・フェイブル)5」。9日から世界でアンソロピックの顧客企業が利用できる。同社のAIを定額課金で有料契約...
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(更新)- 青木慎一日本経済新聞社 編集委員今後の展望
サイバー攻撃や生物兵器への制限機能はかなり厳しいようです。海外の生命科学系の研究者らがFable5を使ってみたところ、割と常識的な普通のプロンプト(命令文)でも制限がかかっています。研究用途では現在最高レベルのGPT-5.5proと比較したい人たちからは「これでは何もできない」という声があがっています。 アンソロピックは「最初は厳しく、続けるうちに見極めの精度が向上して使えるようになる」と説明しています。この運用がどう変わっていくかで、科学利用の中心がGPTから移行が進むのかが決まるのではないでしょうか。
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(更新) - 楠正憲デジタル庁統括官 デジタル社会共通機能担当分析・考察
同じ事前学習モデルをベースに、事後学習の安全措置だけで差をつけているのであれば、悪用は防げても「生成コード自体のセキュリティー品質」はむしろ向上している可能性があり、開発者にとっては朗報だ。 一方で、これほどのROIを示す超高性能AIが「従量課金」で提供されるとなると、今後の開発のボトルネックは「要員の確保(人月)」から「資金力(計算資源への投資額)」へと完全にシフトするだろう。労働力に縛られず資金次第で無限にスケールできる時代が到来することは、企業間の開発力格差をさらに決定的なものにする懸念を孕んでいる。
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(更新) - 比屋根一雄三菱総合研究所 研究理事 AI技術顧問ひとこと解説
かつて高性能技術は政府による輸出規制の領域でした。今回は一民間企業が、誰にどの水準のAIを渡すかを自ら設計して決めています。制限のないMythos 5は日米など200の企業・組織に限定し、一般には安全対策付きのFable 5を提供するのは、事実上の私的な能力配分制度といえます。 企業にとって重要なことは、サイバー防御に使える無制限版へのアクセスが、競争力とセキュリティの分水嶺になることです。選ばれる企業とそうでない企業との間で差が生じます。AI企業との関係構築が、単なる技術調達を超えた経営課題になります。
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(更新) - 遠藤直紀ビービット 代表取締役ひとこと解説
Fable5の定額サブスクリプション内での無料期間は短く、わずか2週間で従量課金へ移行する判断に驚きました。使用してみると、すぐに利用制限がかかり、今はお試し期間に過ぎないことがわかります。AIは使う度に相当の費用が発生し、定額制では利用量の多い顧客は赤字になる構造を抱えています。アンソロピック社はこの6月1日に新規上場を申請したばかりで、料金を費用に連動させ、利益が確保できるビジネスモデルを市場に提示する必要があると推察します。知能が電力のように量り売りされる時代が始まります。利用者側は、AIを固定費ではなく変動費として捉えて、費用対効果を厳しく問う姿勢が求められるようになります。
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