Article

Conversation

Image
暇空茜vs若草プロジェクトー東京都の決済権者榎本光宏氏の証人尋問、裁判長の異例の採否覆し
事業が履行されていれば、領収書は見ないー。
裁判長「 もともと東京都の小林さんの尋問の採否を初期の段階で私が却下しているじゃないですか。あの時に却下したのは誤りであったと思いますー。」
令和8年6月3日午後13時15分、東京地裁。東京都という巨大な行政機構が構築した完璧な公金支出の防波堤が、法廷の密室で無残に崩れ去る瞬間を、本稿では示すこととなる。
本稿は、裁判の傍聴記や事件の概要報告ではない。令和8年6月3日、2000ミリの降雨予想が飛び交う大嵐の東京地裁627号法廷で繰り広げられた、人間と司法の真実の解剖結果である。
争点の核心は極めてシンプルでありながら、底知れぬ闇を孕んでいる。若年被害女性等支援事業として一般社団法人若草プロジェクトに支出された2600万円という公金。
その決裁権者であった東京都の榎本光宏氏は、法廷の証言台で、「委託事業ができていれば一つ一つの領収書や帳簿類を確認する必要がなかった」と平然と言い放った。公金を扱う行政のトップが一次情報の精査を放棄し、団体からの超過申告という伝聞のみで支出を追認していたという、巨大なブラックボックスの存在である。
架空請求は存在しないと胸を張りながら、なぜ事業外の個人への4万円の支出が除外されたのか。会計処理能力がないという理由で、230万円もの主要業務が第三者の株式会社朝日エルに委託されることを都はなぜ黙認したのか。減価償却を終えていないPCが、外部からの追及の後に急造された覚書によって不自然に金銭処理されたのはなぜか。
これらはすべて、原告である暇空茜が開示請求と嫌味と法律家を駆使して告発し続けてきた事実につながるものである。
法廷では、原告代理人である松永成高弁護士の理詰めの尋問が、これらの告発を一つひとつ客観的事実へと変換していく。
最終的に伝聞と主観で塗り固められた榎本証言の限界を容赦なく暴き出し、ついに合議体の長である篠田賢治裁判長をして、榎本の各陳述は両立しないと宣告せしめた司法プロセスが圧巻である。
本記事に価値を見出すのは、最終的な勝敗や事実の摘示に対してではない。公開情報と法廷の証言をつなぎ合わせ、司法OSINTの刃をもって行政のうわっつらをいかに削り取ったかという、その思考の追体験である。
完璧を誇った行政の理屈が、法廷の尋問から綻びを見せ、ついに裁判長が自らの判断の誤りを認めて奥の院の実務担当者である小林氏を法廷に引きずり出すに至るのかーの全記録。
この法廷で明かされることを極度に警戒し、20人もの職員による厳戒態勢が敷かれた密室で何が起きたのか。制度という名の虚構が解体されるその一部始終を、これから克明に示す。 21,244文字
Want to publish your own Article?
Upgrade to Premium