LGBT理解増進法に基づく初めての基本計画案が自民党部会で事実上了承されたことを受け、原案策定時に自民党内でアドバイザーを務めた「LGBT理解増進会」の繁内幸治氏が産経新聞のインタビューに応じ、同法の理念が具体的に反映されていないとの見方を示した。「科学的エビデンスに基づかない一方的な教育・研修への歯止めにならない」と懸念し、「所管省庁の備忘録に過ぎない」と訴えた。
――基本計画案の標題は「性的指向およびジェンダーアイデンティティーの多様性に関する国民の理解の増進に関する基本的な計画(案)」
「『基本計画』とは、本来、強調すべき点を示し、推奨する方向性を明確にするものだ。しかし今回の案は、性的マイノリティーを巡る現状や課題を羅列した総花的な内容にとどまり、自由な解釈の余地を残している。方向性が見えない」
「そもそも『基本的な計画(案)』と『な』が入っているのも違和感がある」
――計画案は自治体が理解増進法の理念に沿って施策を策定するとしている
「自治体が知りたい肝心の方向性が示されていない。関連する条例を制定する上で、判断の拠り所になるとはいえない」
――教職員研修や自治体などの相談体制整備を求めている
「ただ、どのような基準で研修を行い、どのような講師を招くのかが示されていない。基準がないままでは、特定の立場に偏った講師を自由に招く根拠になりかねない」