インドZ世代の怒り、自ら「ゴキブリ」に
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.06.08 09:45
「ゴキブリたちが来た」
6日(現地時間)、インド・ニューデリーのジャンタル・マンタル広場にこの掛け声が響き渡った。ゴキブリのマスクを着けた数千人の若者たちは、医学部入学試験の答案流出問題の責任を問い、ダルメンドラ・プラダン教育相の辞任を求めた。オンライン上の風刺運動として始まった若者の政治団体「ゴキブリ人民党(Cockroach Janta Party=CJP)」が初の大規模な街頭デモに乗り出し、ナレンドラ・モディ政権に対するインドZ世代(1997~2011年生まれ)の不満が表面化している。
怒りの発端は先月行われたインド最大の医学部入学試験(NEET-UG)だった。約220万人が受験したこの試験で、答案の事前流出疑惑が浮上すると、政府は試験結果を全面的に取り消した。再試験は21日に予定されている。医学部入学のために長年準備してきた受験生や保護者らは街頭に出て、関係者の処分を求めた。
インディア・トゥデイによると、デモ参加者らはゴキブリのマスクを着け、憲法冊子や花、インド国旗を手に行進した。ある参加者は「私たちは(ゴキブリと違って)足2本、腕2本しかないが、彼ら(政府)の前に堂々と立っている」と声を上げた。
デモを主導したCJP創設者のアビジット・ディプケ氏(30)は、「ゴキブリ人民党は計画的に作られた政党ではなく、政府に怒りを抱く学生たちの声だ」とし、「7日以内にプラダン教育相が辞任または解任されなければ、この運動は全国に広がるだろう」と警告した。当局はこの日、デモ会場周辺に1000人以上の警察官を配置するなど警戒を強化した。モディ政権と与党・インド人民党(BJP)はCJPを「反インド勢力」と規定し、強硬に対応する方針を示している。
CJPは先月15日、インド最高裁のスーリヤ・カント長官が一部の失業中の若者について、「ゴキブリのようにメディアやソーシャルメディア(SNS)であらゆる人を攻撃している」と発言したことをきっかけに誕生した。これに対し、米ボストン大学に留学中のディプケ氏が16日、関連発言を批判する文章をSNSに投稿し、インスタグラムのアカウントを開設したことで運動が始まった。発足から3週間後の7日時点で、CJPのインスタグラムのフォロワー数は約2265万人に達し、与党BJP公式アカウントの約2.4倍の規模となっている。
こうした動きの背景には、入試をめぐる論争だけでなく、インド社会全体に広がる若者層の経済的不安があるとの分析も出ている。インド政策研究センターのラフル・ベルマ研究員はフィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、「教育を受けても就職を目指しても、生活が良くなるという希望を持てない膨大な人々が存在する」と指摘した。人口14億人のインドで、15~29歳は約4億人を占める。FTによると、インドでは15~25歳の大卒者の約40%、25~29歳の約20%が失業状態にある。
さらに最近は、イラン戦争の影響によって生活苦への不満も高まっている。一部地域では燃料の買いだめが起きており、記録的な猛暑によって電力不足や水不足の問題も深刻化している。
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