山口東京理科大の新学部構想、事業費増で断念 山陽小野田市、厚狭小整備用地で活用へ
山口県山陽小野田市は5日、厚狭高校南校舎跡地に計画していた山口東京理科大の新学部(医療保健学部)整備を断念すると発表した。資材価格などの上昇に加え、工学部新学科設置に伴う施設整備で収支計画が成り立たなくなったことが理由。同跡地は厚狭小学校の整備用地として活用する。 市と同大によると、新学部設置構想は2023年10月に発表。25年4月に県と県有財産譲与契約を結ぶなど準備を進めてきたが、同11月に基本計画を策定し、概算事業費が約130億円になったため、整備手法の再検討を行ってきた。 基本計画策定の過程で必要な施設、設備などを精査したところ、資材価格や労務費、金利などが上昇していることに加え、工学部新学科設置で約66億円の支出増となった。収支計画が成り立たないという厳しい状況を受けて、整備方針を転換したという。 厚狭小の老朽化への対応で現在の敷地ではなく、同跡地を活用することで、工事期間中の騒音や安全面など児童への教育環境への影響を最小限に抑えることができると判断。仮設校舎の整備が不要となるため、整備スケジュールも短縮できると期待し、同跡地を同小学校の移転先とすることが最適と結論付けた。 藤田剛二市長は「大学運営の持続性を考えたとき、賢明な経営判断と考えている。厚狭小学校の老朽化対策は早急に取り組まないといけない課題。新学部設置構想に掲げた地域交流、地域貢献は厚狭小建設においても尊重したい」と話した。