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ナフサ不足による包装資材の高騰は引き金に過ぎず、本質はコロナ禍以降に深刻化した「多重苦」という構造的な病巣の露呈だ。水産加工業界では、近年の深刻な漁獲量減少による原料価格の高止まりに加え、燃料費や物流費、人件費といったあらゆるコストの上昇が慢性的に収益を圧迫していた。記事にある(株)東京キタイチも、ピーク時の売上高約52億円から直近では約13億円にまで落ち込み、食嗜好の変化や人口減少に伴う市場縮小に長年苦しんできた背景がある。ナフサショックは、こうした自助努力の限界を迎えていた地方の老舗企業に最後の一撃を加えたに過ぎない。一つの原材料不足で総額7億円もの破産に追い込まれる現状は、中小企業がギリギリの環境で耐え忍んできた「息切れ倒産」の氷山の一角であり、日本経済の底流にある体力の衰退を象徴している。

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