女性を口説く様子を収めた「マンフルエンサー」動画がネットに氾濫、スマートグラスが格好のツールに
「女性のイメージをコントロールする」
「マンフルエンサー」とは、男性向けのコンテンツを作成する、SNSで影響力のある人々の幅広い集団を指す。ジムでのルーティンや自己啓発のアドバイスなど無害なコンテンツを投稿するアカウントもあるが、悪意を持ったアカウントもある。
こうしたネット世界では、女性は「征服対象、賞、報酬」として位置付けられることが多い。オーストラリアのモナシュ大学で教育・文化・社会学の講師を務めるステファニー・ウェスコット氏はCNNにそう語った。
スマートグラスは、力に関する明確なメッセージを伝えるコンテンツ作成者にいいように利用される可能性があるとウェスコット氏は警告する。つまり、男性が「女性の知らないうちに公共の場で女性のイメージを監視・録画、ひいてはコントロールし、公共の場を男性のものにする」。
スマートグラスには録画を示す点滅ライトが側面に付いているが、LEDライトを遮断するステッカーで隠すことができる。ステッカーはオンラインで購入できる。
米メタのスマートグラスは人気が高まっており、市場調査によると、スマートグラスのブランドとして圧倒的なシェアを誇る。
CNNのコメント要請に対し、メタは次のように説明している。「当社のスマートグラスにはコンテンツを撮影する際に点灯するLEDライトが搭載されている。そのため、デバイスが録画中であることは他の人にもはっきり分かる。また、ライトが覆われないよう不正検知技術も備えている」
ただし同社は「当社が複数の対策を講じているにもかかわらず、少数の利用者が当社の製品を悪用していることは認識している」とも述べている。
「新たな脅威」
ウェスコット氏は、多くのコンテンツ作成者と同様に「マンフルエンサー」も自身のコンテンツから利益を得ようとしていると考えている。「彼らのコンテンツは通常、コーチング、リトリート、サプリメントなどの製品を含むさまざまな事業へのリードを生み出すためのファネルとして機能している」
フェミニスト活動家たちはこの新たな現象について、プライバシーの侵害であり、女性を公に辱めるために利用されていると糾弾している。英国全土の専門家とフェミニスト団体で構成される連合EVAWは、政府に対し、新たな脅威に対応するための法整備を行うよう求めている。
「悪意ある目的のために同意なしに撮影するという行為そのものが、女性のプライバシー権と公共空間に自由に存在する権利を侵害するものだ」と、EVAWの政策・キャンペーン責任者レベッカ・ヒッチェン氏はCNNに語った。
「スマートグラスは、女性にとって刺激的なイノベーションなどではなく、日常生活に対する新たな脅威なのだ」