Windows向けのインターネットブラウザと聞いてまず頭に浮かぶのは、Google ChromeやFirefoxなどでしょう。私は長いあいだ、筋金入りのChromeユーザーでした。

もちろん、Chromeがメモリを食い、ノートパソコンの動作を重くしていたことも気づいていました。それでも使い続けていたのは単にそこにあったからで、ほかのブラウザを使うことは考えてもいませんでした。

そんなとき、Firefoxを試す機会がありました。使ってはみたものの、どうもしっくりこず。拡張機能は一歩遅れているように感じられ、操作感も全体的にぎこちないものでした。

現在、スマホではChromeを完全にやめて「Samsungブラウザ」を愛用しています。そのSamsungが、ついにWindows向けにブラウザをリリースしたと知り、試しに使ってみることにしました。

【この記事のまとめ】

  • Windows版「Samsungブラウザ」は軽量なChromiumベースで動作し、強力な標準広告ブロックや、スマホとの高度なデータ同期機能を備える。
  • Perplexity提携の「Galaxy AI」を搭載し、自然言語での履歴検索や複数タブの横断要約など、次世代の爆速リサーチ環境を提供する。

利便性と引き換えに、メモリとデータを差し出している

タスクマネージャーでみたChrome関連のリソース
Image: MakeUseOf

「ChromeやFirefoxを差し置いてSamsungブラウザだって?」と、思うでしょう。

モバイル版での使い心地がすばらしかったとはいえ、デスクトップ版でもSamsungブラウザが本当に優れた選択肢になり得るのかは、私自身も半信半疑でした。

ですが、ほかのブラウザが、ユーザーに対してどんなトレードオフを意識的(あるいは無意識的)に受け入れさせているのかを理解すれば、Samsungブラウザを試してみる価値があるとわかるはずです。

私は仕事で、リサーチのために多数のタブを開きます。Chromeでそれほどタスクが多くなると「処理しきれていない」と肌で感じることが何度もありました。多数のタブを開くと、ノートパソコンのファンが激しく回りはじめるのです。

しかも、タスクマネージャーを開くと、Chromeが常に最上位に表示され、Chromeのプロセスが1つではなく15個も動いておりメモリを食い尽くしていました。動作の安定性を高めるために、すべてのタブや拡張機能を個別のプロセスに分離しており、これがノートPCを遅くしている要因です。

Chromeの隠し設定であるフラグを調整して高速化するなど、解決策はいくつかあり、ある程度は効果が期待できますが、そもそもそんな手間をかけなければならないのがおかしいはずです。

さらに、データ収集の問題もあります。ChromeはGoogleが開発しています。ハッキリ言って、「Google」と「プライバシー」という言葉を同じ文脈で並べるのは、あまり自然なこととは言えません。

一方のFirefoxも、かつてのような「Chromeに代わる倫理的な選択肢」ではなくなっています。その理由として、ウェブサイトのレンダリング問題、拡張機能やテーマの不具合、モバイルでの存在感の薄さ、そして何より、FirefoxをAIブラウザにしようとするMozillaの姿勢などが挙げられます。

ウェブメディア「Browser Market Share Worldwide」によると、こうした理由から、Firefoxのシェアは落ち込んでいます。2009年のピーク時には30%を記録していたのですが、2026年には3%未満となっています。

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PCでも使える「Samsungブラウザ」

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Samsungブラウザのサインイン画面。
Samsungブラウザのサインイン画面。
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ブックマーク等は同期可能。
ブックマーク等は同期可能。
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Samsungブラウザのアドブロッカー。
Samsungブラウザのアドブロッカー。
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「Galaxy AI」のウェブアシスト機能。
「Galaxy AI」のウェブアシスト機能。
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Samsungブラウザの拡張機能。

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Samsungブラウザのサインイン画面。
Samsungブラウザのサインイン画面。
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ブックマーク等は同期可能。
ブックマーク等は同期可能。
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Samsungブラウザのアドブロッカー。
Samsungブラウザのアドブロッカー。
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「Galaxy AI」のウェブアシスト機能。
「Galaxy AI」のウェブアシスト機能。
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Samsungブラウザの拡張機能。

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Samsungブラウザが、ほかのブラウザ、とりわけChromeより優れている最大の理由の1つは、その軽量な設計にあります。

Samsungブラウザは、ChromeやEdgeと同じ「Chromium」エンジンをベースにしながらも、はるかに軽量につくられています。私がしたテストでは、10個あまりのタブを開いた状態でも、Samsungブラウザは不具合を起こしたりリソースを浪費したりすることなく、非常に快適に動作しました。

また、Samsungブラウザでは、ブックマーク、履歴、保存済みパスワードなどの情報が「Samsung Pass」を通じて、Android端末とパソコン間で自動的に同期されます。

さらに、ノートPC「Galaxy Book」(編集部注:現在は韓国とアメリカでのみ販売中)を使っている場合は、スマホで開いていたタブをそのまま引き継ぐことも可能です。たとえば、電車の中で見ていたページを、帰宅後にノートパソコンで続きから読む、といった使い方ができます。

ChromeやFirefoxに対抗できる理由としてもう1つ挙げられるのが、実際に機能する、標準搭載の広告ブロッカーです。そもそも、広告に邪魔されることなくウェブを閲覧するために、いくつもの拡張機能をインストールしなければならない状況はおかしいでしょう。

Samsungブラウザなら、拡張機能なしで、最初からすっきりとしたウェブ閲覧体験が得られます。この点は特に重要です。なぜならGoogleが拡張機能API「Manifest V3」によって拡張機能の有効性を大幅に制限した結果、『uBlock Origin』のような人気の拡張機能が、今ではほとんど機能しなくなっているからです。

一方、Samsungはアドブロッカーを、拡張機能としてではなく、ブラウザ自体に最初から組み込むことで、この問題を完全に回避しています。

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ブラウザを肥大化させない、実用的な機能を提供

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Samsungブラウザのプライバシーダッシュボード。
Samsungブラウザのプライバシーダッシュボード。
Image: MakeUseOf
Samsungブラウザのタブ分割表示。
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Galaxy AIに質問できる。
Galaxy AIに質問できる。
Image: Samsung
タブの内容をまとめてくれる。
タブの内容をまとめてくれる。
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ほかのデバイスとの連携。
ほかのデバイスとの連携。
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Samsungブラウザのプライバシーダッシュボード。
Samsungブラウザのプライバシーダッシュボード。
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Samsungブラウザのタブ分割表示。
Samsungブラウザのタブ分割表示。
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Galaxy AIに質問できる。
Galaxy AIに質問できる。
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タブの内容をまとめてくれる。
タブの内容をまとめてくれる。
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ほかのデバイスとの連携。
ほかのデバイスとの連携。
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Samsungブラウザは、Google ChromeやFirefoxよりも高速でスムーズな動作を実現しているだけでなく、「プライバシーダッシュボード」を搭載しており、ページ上でブロックされたトラッカーの数、許可された権限、データ収集を試みたサイトを正確に表示します。

さらに、非常に実用的なサイドバーも備えています。このサイドバーでは、ほかのデバイスで現在開いているタブをデスクトップブラウザ上で直接確認できます。また、お気に入りのツールやウェブサイトをサイドバーに追加して、すばやくアクセスすることも可能です。

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AI機能も充実

Perplexityとの提携による「Galaxy AI」機能も利用できます。また、ノートPC「Galaxy Book」が必要になりますが、閲覧中のウェブページについて、あるいはそれ以外のどんなトピックについても、ブラウジング中にGalaxy AIに質問できます。加えて、オンデバイス翻訳機能も備えています。

Samsungブラウザは、自然言語を理解する高度な技術を搭載しているため、動画内で見た内容をそのまま文字入力するだけで、該当箇所を探し出せます。たとえば、Galaxy AIに、「プライバシーディスプレイについて話しはじめる場面から、動画を再生して」と頼むことができます。

この機能は、閲覧履歴にも対応しています。キーワードや日付を打ち込む代わりに、普段使っている自然な言葉を入力して、履歴を検索できるのです。

つまり、最近誰かへのプレゼント用にスマホを探しているとしたら、Galaxy AIに「最近調べたスマートフォンは何だっけ?」とたずねるだけで、結果が表示されます。閲覧履歴を確認するためにウェブサイトの名前やキーワードを記憶しておく必要がなくなったのは、本当に便利です。

Samsungブラウザは、十数個のタブを開いた状態で、それらをまとめてGalaxy AIに要約してもらうことができます。さらに、URLや内容をいちいちコピーしてAIに読み込ませて比較させるといった手順を踏まなくても、複数のタブを横断して比較させることが可能です。

また、私が本当に気に入っている最高の機能の1つが、新しいタブ分割表示です。上部ツールバーのボタンで、ブラウザのタブを2つに分割でき、ウェブページを並べて表示できます。何かを比較する時には非常に便利です。

※編集部注:現在、ブラウザ向けのAI機能は米国および韓国のアカウント等を中心に先行提供されており、日本をはじめ他地域へは順次拡大予定。また、前述したスマホからの「シームレスなタブ引き継ぎ」など一部のエコシステム連携機能の利用には、Galaxy Bookシリーズが必要となります。

実用的な機能を豊富に搭載

Samsungブラウザには、自分で試してみたくなる多くの機能が詰め込まれています。しかも、搭載されている機能はどれも驚くほど実用的に動作します。

また、機能を拡張したい場合でも、Chromiumエンジンをベースにしているため、Chromeの拡張機能をインストールして使えます。インターフェースも洗練されていて、オリジナルの壁紙を設定したり、自分好みに自由にカスタマイズしたりできます。

ブラウザ戦争は熾烈で、特にChromeやFirefoxのような巨頭がひしめく中で頭角を現すのは並大抵のことではありません。そのために必要なものをすべて備えているSamsungブラウザは、新しい代替ブラウザを探している人にとって最良な選択肢となるでしょう。

▼魅力的なブラウザを体験

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著者紹介:Sagar Naresh

電子工学の学士号とMBA(財務・マーケティング)を持つ、キャリア10年近くのベテラン技術系ライター。ロンドンの多国籍企業で金融のキャリアをスタートさせ、テクノロジーへの情熱からコンテンツ執筆の道へと転身。GoogleのデジタルセールスやSix Sigmaなどの多彩な資格を保有し、複雑な技術トピックをわかりやすく解説することを得意としている。

現在はSlashGearやAndroid Policeなど、10以上の著名なITメディアで最新ニュースや解説記事を執筆中。

Source: Samsung(1, 2)

Original Article: This is the browser I use instead of Chrome and Firefox (and why I won't go back) by MakeUseOf