二十歳を迎えた阪神・今朝丸裕喜、母校の16年ぶり近畿制覇に刺激「自分の舞台でいいピッチングをして恩返しを」
【球界ここだけの話】10代との別れは少し寂しい。それでも、歩みを止めるつもりはない。阪神・今朝丸裕喜投手が、6月2日に20歳の誕生日を迎え、新たな節目への思いを口にした。 「みんなから祝ってもらいました。10代が終わったのが、ちょっと悲しいなと…」 20歳となった右腕が明かしたのは、率直な胸の内だった。周囲からは「20代は早いぞ」と言われるが、自身は過ぎ去った10代を「長かった(笑)」と振り返る。その10年の中でも、最も色濃く刻まれているのは兵庫・報徳学園高で過ごした3年間だ。 「甲子園に3回行って、準優勝も2回してっていうところが、一番印象に残ってるかなと思います」 聖地で何度も熱戦を繰り広げ、世代屈指の右腕として名をはせた。2年連続でセンバツ大会準優勝。栄光も悔しさも味わった高校3年間は、今朝丸の原点だ。 その母校は今春、近畿大会で16年ぶりの優勝を果たした。後輩たちの活躍に目を細めながら、自身も刺激を受けている。 「もちろん、『頑張ってんな』って思います。自分も早く恩返しというか、自分の舞台でいいピッチングをしている姿を見せたいなと思います」 春季兵庫大会優勝後には、監督や部長へ祝福のメッセージも送ったという。母校への思いは今も変わらない。今朝丸は3年春、ベンチ入りメンバーから外れていた。疲労回復を優先するためだったが、その経験が新たな発見をもたらした。 「初めて客観的に見て思ったのは、野球っておもろいなって感じでした(笑)」 スタンドから仲間を応援する中でマウンドでは見えなかった景色があった。「上から見るのが初めてやったんで。しかも応援しながらっていうのは。楽しかったです」。甲子園を沸かせたエースも、当時は一人の高校球児。プレーヤーではなく応援する側になったことで、野球の違った魅力にも触れた。だからこそ、夏へ向かう後輩たちへ送る言葉には重みがある。 「春の県大会も優勝して、近畿大会も優勝したっていうのは本当にすごいと思う。でも、夏に優勝しないと意味がないと思う」