「杉並区大改革」で女性議員比率が半数以上に…地方統一選挙で「杉並区」に何が起こっていたのか
快進撃の始まりは、石原伸晃氏が「落選」した2021年衆院選東京8区
「日本に絶望しかけたけど、杉並区は最後の希望」「杉並区が羨ましい」「杉並区に住みたい」
――そんな声がSNSで駆け巡ったのは、4月23日に行われた統一地方選挙’23の結果から。
朝日新聞デジタルや東京新聞の報道によると、今回の統一地方選挙
なかでも杉並区は、直前の帰国まで長年欧州に住み、国際政策シンクタンク研究員として活動してきた岸本聡子氏が、昨年6月の区長選で、4選を目指した現職を187票差で制したことで全国的に注目を浴びた区でもある。
一見すると欧州帰りの革新的リーダーの誕生によって、区政が一気に変わったように見えるかもしれない。しかし、岸本区長の誕生は杉並区の快進撃の過程の一つだった。遡れば大きな第一歩は、立憲民主党・吉田晴美氏が自民党の石原伸晃氏を破った’21年の衆院選東京8区に始まっていた。そして、その選挙を支えていたのが、杉並区の市民たちだったのだ。
こうした活動を担った杉並区の数々の市民グループの一つ、「杉並の問題をみんなで考える会」の漆原淳俊氏に話を聞いた。

数々の社会問題に対する市民運動が行われてきた杉並区
「杉並区内にはたくさんの問題がありました。一つは、JR西荻窪駅前を走る道路の拡張計画が進んでいたこと。実は戦後すぐの焼け野原の1947年に計画ができた都市計画道路が、70年以上も着手されないまま’18年ごろになって突然動き始めたんです。
きっかけは、田中良・前区長が沿線住民の反対を押し切って東京都に工事の事業認可申請をし、認可も受けてしまったこと。
西荻には個性的な小さなお店がたくさんあるのに、道路を拡張するとそれらが壊されることになってしまう。魅力的な街並みも消えてしまう。
そもそも田中前区長が都市計画道路を進めようとしたのは、西荻窪駅南口の再開発をしたかったからだとも言われています。再開発でタワマン建設を進めるためには、まずは道幅を広げないと高い建物が作れませんから。この再開発を見越した地上げもすでに始まっています。背後には政治家や業者が絡む様々な利権がうごめいているのではないか、との指摘もあります」(漆原氏・以下同)