私は着替えを持って足早にお風呂へ向かった。
下着をタオルにくるんで置き、シャンプーやリンスを用意する。
途中で誰かと鉢合わせてもタオルを巻いとけば何とかなる…気がする。
私の身体は、凹凸が少なくて平らだからね…
自分で言ってて悲しくなってきた………
ガチャ…
何でこんなに風呂がでかいんだ……?
まぁ、いいけど…。
疲れてるし、でかくて困ることはないしね。
湯船に浸かり、足を伸ばす。
今日はいろんなことがあり過ぎた…
メンバーの中にmylaが居るのは意外だったけど
けっこー、いい人そうだし。 何とかなるかなぁー…
まだ人を頼るのは怖いし、苦手だし、できればグループだってやりたくないけど
なってしまったことは仕方ない
どんな形であれ、またアイドルとしてやっていくこと自体は
素直に嬉しいと感じていた。
私はため息を一つ落として、お風呂場を出た。
私はすぐにパジャマを着て濡れても大丈夫な帽子をかぶった。
そして、黒いマスクを付けた。
いくら男装アイドルだからといって、顔が男になるわけじゃない。
さすがにすっぴんは女だってバレてしまう。
私は少し冷えた廊下を歩き、リビングへと向かった。
リビングには、8人が揃ってソファに座っていた。
スマホをいじったり、テレビを見たり、
自由に過ごしてた。
クォッカ… 気づかないで、てか、言わないでほしかった……
ここは、適当に流して……
いちいち腹立つな、こいつら…
キツネみたいな人は関わってこないからいいけど、
猫と犬は、ほんっとにめんどくさいな…!!
ヤベ…
ここにずっと居たらバレそう…
私は軽く手を振り、リビングを後にした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!