阪神・佐藤輝明、1日で〝梅雨明け〟決勝打でヒーローに「(子供の頃のヒーローは)阪神の先輩です」
(日本生命セ・パ交流戦、阪神8-1楽天、1回戦、阪神1勝、5日、甲子園)じめじめとした梅雨の空気も、つながらない拙攻の波も、打のヒーローがひと振りで吹き飛ばした。白球が右中間を突き破る。喉から手が出るほど欲しかった先制の決勝打に、阪神・佐藤輝明内野手(27)は塁上でほえた。 「本当によかったなと思います。何とか先制点というところで、打てたので気持ち出ましたね」 4イニング連続で先頭打者が出塁した五回2死一、二塁の好機だった。あと一本が出ず、遠かったホーム。岸のチェンジアップを捉えた。先制の2点二塁打。珍しくナインを鼓舞するように全身で喜びを表現した。 4日の西武戦(甲子園)では自己最長タイの14試合連続安打がストップし、右翼の守備でも痛恨のダブルエラー。それでも「日々の積み重ね。毎打席集中していきたい」と気持ちは切れなかった。打率・366、15本塁打、43打点でセ・リーグ3冠をキープ。文句なしの活躍で今季10度目のヒーローインタビューを受けた打の主役は、スタンドの子供たちから憧れのまなざしを向けられた。 「もちろん甲子園もよく見に来ていたし、そのときの選手はヒーローに見えましたね。みんなすごいなと思いながら。(ヒーローは)阪神の先輩です」 「STADIUM HEROES DAY」と銘打たれた楽天3連戦。甲子園のお膝元・西宮市出身の佐藤にとって、幼少期にスタンドから見つめた縦じまの先輩たち全員がヒーローだった。 金本、今岡、鳥谷-。令和の4番が勢いづけた猛虎打線は、あの頃と同じようにみんながヒーローとなって猛打をふるう。交流戦に入り低調だった打線は10安打8得点と久々の快音。藤川監督は「4番が打ってタイガースらしいゲームでね。ファンの方に勝利を届けられてうれしい」と目を細めた。 今季8本目の決勝打も、森下と並んで12球団トップ。やはり、サトテルが打てば虎は勝つ。 「しっかりいいところで打てるように、今日みたいにいい打席にできるように。結果でね、引っ張っていけるように頑張ります」
セ・リーグが誇る虎のヒーローは勝利の一打がよく似合う。ファンを、子供たちを、これから何度も晴れやかな笑顔にする。(原田遼太郎)