ヨンボガがチャニのおでこにキスを落とし
可愛い声はひびき
あどけない言葉で
大人を刺した。
リノオンニとスンミナおじさんが
ヨンボガがいるとこでキスしてんのか?
仲良しねぇ
いいことだなぁ。
ソファで話してた大人たちは
一斉にヨンボガとチャニを見つめ流。
祖父母たちは余裕の笑みで佇むが
イエナとチャンビナは
想像できないというような表情で
固まってる。
何してんの?
イエナちょっと手伝って。
テーブルセッティングして?
んわ!びっくりした、
ちょとまって整理がつかない。
え?
オンニ なんかいつも叔父様のこと
邪険にしてたけど
実は
仲良い?の?
きょとんとしながら動揺して
オンニに急かされてオンニの言われるまま
手伝わされにキッチンに消えてった。
ヨンボガそろそろ食べよう
おもちゃしまって?
はーいと可愛く返事をする天使
うん。素直でいい。
チャニも
片付け…ていうか
どうした。固まってるな。
大丈夫かチャニ。
おん?おかしい。
声をかけにリビングに来たけど
チャンビナが 動揺した様子で
俺をみる。
どした?
さすが
リノおばさんと結婚しただけある。
綺麗であんな意志の強い人と結婚して
子どもの前で
キスするぐらい
仲がいいなんて
叔父さんも
強いんだね。
尊敬。
開いた口が塞がらない。
けど
俺も
伯父さんのように
イエナと…
空想が膨らむ。
なんだその顔
驚いたかと思ったら
今度はニタニタ笑い始めた。
ほんとよくわからんなこいつは。
ほっておいて
チャニを呼び戻し
テーブルに行くように促す。
どうしたほんとに
なんか惚けてるけど。
ヒョンジナ姉さんか兄さん呼ぶ?
トボトボと向かうチャニを横目に
父さんと母さんにも声をかける。
揃ったら教えて。
もう少し休むわ。
やっとゆっくりできる。
まあ そんなにすぐ動けはしないけどな。
やはり依る年波には勝てない。
ゆっくり行くよ。
わかったとスンミナはまたキッチンへ戻って行った。
少し静かになったリビングには
二人きり。
穏やかな空気が
また流れ始める。
座りながら虚空を眺め呟く。
子どもたちが巣立ってからは
穏やかになって過ごしていた
また賑やかになる。
静かで寂しいより
賑やかで楽しい方がいい。
昔はハニが騒がしかったけど
今はチャンビナが賑やかじゃな。
うるさいが声を大きくしたくなるほど
他人に伝えたい気持ちが溢れてる。
情熱的じゃな。
さすが親子。
スンミナは昔から大人しかったが
芯のある子だったからな
天真爛漫で我儘なそうなリノさんの
コントロールが上手いなあ。
さすがワシの息子たち。
あ声の大きいところは
婆さんに似たのかな?
陽気な性格を隠し持っているあなたは
硬い信念を隠し持っているスンミナに
そっくりですよ。
もう。
私、そんなに声大きいですか?
それは歌が好きでしたからね。
発声が生きてんですよ。
そう
婆さんの歌。
歌声。
綺麗だったな。
出会った時も
綺麗な声で
わしの名前を呼んで。
微笑んで隣の愛しい妻を眺める。
手を差し出して
行こうと誘う。
さすがですね。
そのスマートで
さりげなくエスコートするあなた。
昔からそう。
何を考えているかわからないけど
豪快で
でも思いやりがあって
私を一番大切にしてくれる。
差し出された手のひらに
優しく手をのせると
力強く握られ
引き寄せられ
ソファから立たせてくれた。
相変わらず
力強いですね。
惚れ直しますよ。
二人は言葉は発しないが
微笑みあう。
手を繋ぎ
睦まじく
寄り添い向かっていく。
まるで
出会った頃の
二人に戻るように
笑顔が溢れる。
歩んでいく。
いつも一緒。
明るく
暖かい
場所へ
懐かしい
賑やかな
家族へ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!