第23話

傷跡
1,824
2024/11/25 00:37 更新
雨が次第に止んで

葉に落ちる雨音が落ち着いてくる。

唇はかなったまま。

耳は雨音を静かに受け入れる。

ゆっくりと

雨音がなくなった頃

重なった唇も離れていく。

















CB
CB
ヌナ…
嬉しさと同様でどんな顔して良いかわからない。
ふぉぉ!興奮がおさまらない。

唇を離したヌナは俯き俺を見ようとしない。

でも

手は繋いだままだ。




IN
IN
…!


どんな顔して良いかわからない。

顔見れない。


握った手に力が入る。

はっ
手を握ったままだった!
恥ずかし!
気がついて手を離して
今度は自分の両手を握る

体が固まる。

ああキスを自分からするなんて
考えられない。

これが勢いなの?情熱なの?
わからないわ。




CB
CB
離さないで
手を離さないで欲しかった。

離れて冷静になる。

寂しい。

せっかく思いが重なったのに。

今度は俺からヌナの腕を引き寄せて

腰を引き寄せて

抱きしめる。


優しく、驚かさないように

ヌナの初めてになれたんだ。

壊さないように
愛おしく
包む


初めて抱きしめたさっきと変わらず
すっっぽりと俺の中におさまるヌナ。

今度は抵抗しない。
よかった受け入れてくれてるんだな。


スレンダーだけど俺より少し小さいヌナが可愛い。
強気なヌナがこんな俺に収まるのが
なんともむず痒く背徳感。

そこがまた良いんだけど。

ヌナの耳元へ顔を埋める。

首元が艶かしい。





耳音で囁いた。













CB
CB
もう離さない
耳音で囁いた。
IN
IN
っ!
真剣な声

ふざけたこいつの声じゃない。

全然違う。

色気と男の強さが伝わる。

そんな雄っぽい声

ぞくっと背筋がそそる。

心の体の芯をくすぐる声。



なんなのこいつ!

こんなの

初めての私はついていけないわよ!


と思った矢先

私の首すじにキスをする。


強く。

IN
IN
つあ
ちくっと痛みが走る。

まさか


CB
CB
ヌナは
CB
CB
もう俺の ですから
あと付けましたよ。

俺の印。


IN
IN
や まさか
キスマーク

噂の

初めてづくしで

ましてや年下にリードされて


混乱の中
顔が火照り
目がくるくると周りそうだった


CB
CB
もっとキスしたいですけど
CB
CB
これで我慢します。
また耳元で囁く。

キスマークはヌナの黒髪で隠れてみえないと思います。

髪 暫くは結い上げないでくださいね。

ニヤリと笑いながらヌナの顔を見る

笑 なんですかその表情


照れてる?怒ってる?
困った顔



可愛いんですけど!!!??





IN
IN
…パボ!!
抱きしめられながら

精一杯腕を押して
こいつの胸板を押し叩いた

全く効いてないようだったけど

痛いってふざけて言ってる、。

全く相手にされてないな。

年下のくせに経験だけはあるから
大人の対応をするチャンビナ

悔しい。



でも

悪くない。







それは

惚れた弱みなのかもしれない。




ふと彼は言う。

また真剣に















CB
CB
消えたら また付け直します。
何度でも。


毎日会えないと思うから


会えたら
会えた分だけ

唇を重ねて。


ヌナの体にも

あとを残す。


俺を忘れないように。





ヌナも


俺に傷跡を残して欲しい


俺は忘れないけど

体にも 心にも

残して?

不安になるから

安心を

傷跡という
安心を。











通じ合った瞬間


感じてしまった。







必然な、運命。現実。



別れ。



耐えられない。








柄にもなく目頭が厚くなる。













IN
IN
泣かないで

気づいた。
そうね。

通じ合ったから
余計に
思ってることがわかる。


現実が待ってる。



チャンビナが強いと思ったら今度は
ゆっくりと目を閉じた。


なんなの今度は。
浮き沈みが激しいわね。

私は覗き込んだ。

泣かないで

ヌナだけど
こんな時にヌナになるのはちょっと嫌だな。





IN
IN
イエナ よ
ヌナじゃない
名前で呼んで?
CB
CB
目を開ける。


ヌナじゃなくて良いんですか?
ヌナも親しみを込めますけど。




IN
IN
私は チャンビナの
IN
IN
恋人でしょ?
あなたのヌナはたくさんいると思うけど

恋人のイエナ なの。


対等で
寄り添うの


言ってて恥かしくなってきた。

顔をまた赤らめながら

彼を覗きこむ。

















CB
CB
そうです。
CB
CB
イエナ
もう どうなってもいい。



そんなこと言われたら

思いが溢れた。







怒られるのを覚悟して





俺はもう一度


力強く

口づけをした。


彼女が壊れてしまうかもしれないぐらい



強いキスを。

















これで


もう



忘れられない。



















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