【英文法】「現在進行形」は「現在”未完了”形」??
英文法について、ちょっと違った視点から見ていこうかなと思います。
今回扱うのは「現在進行形」です。
I am studying English.とかですね。中1で習うものです。
「現在進行形」は、「今行っていること」「今起きていること」を表すもので、日本語の「~している」にも近いので、基礎的には割とすんなり入ってくる用法かなと思います。ing型の作り方も、三単現のsに比べるとまだわかりやすいですよね。
ただ、中2の未来形や高校英語での英文法の総仕上げを学ぶ頃になってくると、あまり「進行」していない進行形の使い方も学ぶようになります。
特に、ある程度確かな未来の予定を表すときに進行形を使うのって、何だか変ですよね。だって、未来のことだから、「現在進行」していないのです。
I am visiting my aunt next Monday.(私は来週月曜におばを訪ねるつもりです。)
それに、一番最初の例だって、よくよく考えたら、今英語の宿題をしているときだって言いますが、仮に今この瞬間、英語の本を読んでいなくても、読者の皆様が英語を学問や趣味として勉強しているなら、
I am studying English.と言えるのです。
別に今この瞬間にやっているわけではないのに。
こう考えてみると、「進行形」って、よく分からなくなりますよね。
0.「今進行している」=「まだ終わっていない」
では、「進行形」を別の見方から見てみます。
それは、現在進行形は、「現在未完了形」だ、ということです。
…「現在」という言葉がややこしいので、これは抜かしましょう(「現在」進行形なのは、be動詞が現在形の形を取っているからそう呼ばれるのです)。
「完了形」というのはありますが、「未完了形」とは何のことなのか。
ちょっと説明が入り組んでしまいますが、
「進行している動作」というのは、「その動作が続いている」ということです。
ということは、裏返して言えば、「その動作はまだ終わっていない」ということを表すんですね。
「まだ終わっていない」。これを言い換えると「未完了」ということになります。
なので、「現在進行形」というのは、「今行われている動作」を表すとも言えますが、「今はまだ終わっていない動作」を表すとも言い換えられるのです。
何だか、「まだ終わっていない」と言うと、不完全な、不確かな、危なっかしい印象がありますよね。
1.普通の現在形との比較
では、普通の「現在形」って何なのでしょう?
I study English. (私は英語を勉強します。)
進行形との対比で言われるのは、「普通の現在形」は、「習慣的に行われる動作」という説明ですよね。
この「習慣的な動作」という点ですが、キモなのは「一回一回動作が終わっている」ということが念頭に置かれている点です。
習慣といえば、例えば腕立て伏せとか、歯磨きとか、犬の散歩とかありますよね。これは一回一回、動作が終わりますよね。終わっているのだから、何回も繰り返してできるわけであり、何回も繰り返すから習慣になるのです。
これに対して、「現在未完了形」は、「まだ終わっていない」ということを表すという点で、「普通の現在形」と対比されているのです。
I study English. 私は英語を勉強します。(習慣的に)
I am studying English. 私は英語の勉強をまだ終えていません。
この違いであれば、まだ「進行形」という説明でも良いのですが、次のはどうでしょう。
2.「~ている」と訳せない進行形の考え方
An old man is dying on the road. (老人が路上で死にかかっている。)
この場合、「死んでいる」と言うふうに訳せません(日本語の「ている」は、進行も状態も表すのでややこしいです)。「死にかけている」や「死につつある」と訳します。
これも、「未完了形」だと考えたら、「まだ死んでいない」という意味になります(不謹慎な!)。ing形の特殊例ではなく、未完了形の考え方の範疇で説明できることになります。
It is becoming hardも、「厳しくなりつつある」ではなく「まだ厳しくなっていない」。一つの事象を二つの視点から見ている感じですが、これも「未完了」だとすれば一つの説明で整理できます。
3.状態動詞の進行形の考え方
次の例です。
The Yamadas live in Barcelona.
(山田さん一家はバルセロナに住んでいます。)
The Yamadas are living in Barcelona.
(山田さん一家はバルセロナに住んでいます。)
live(住む)は、動作動詞というより状態動詞ですね。なので、普通は進行形にはなりません。状態を表す動詞にわざわざ進行形は使わないのです、なぜなら状態とはそもそも進行しているものだから(なんのことだ)。
でも、敢えてこういう風に、状態動詞をing形にすることがあります。
これはなぜかというと、「その状態が終わっていない」んですね。
何が終わっていないか?というと、「住みつく」ことです。
バルセロナに住み、家を買い、地域に親しむ。
「住みつく」を普通の現在形で表すとしたら、ing形は、「まだ完全に住みついていない」という意味を表します。
結局何が言いたいかというと、山田さんがバルセロナに住むのは一時的だということです。駐在員なんでしょうかね。最終的な自分の住まいではないということですね。自分の定住地探しはまだ終わっていないわけです。
4.未来とは未完了の現在
さらに「現在未完了形」という視点で考えてみると面白いのが、「未来」です。
I am visiting my aunt next Monday.
「未来」はその漢字の通り、「いまだ来ず」です。当然、過去でも現在でもないので、今この瞬間に終わってはいないのですよね。
脱線しますが、英語には厳密には「未来形」がありません。正確にいうと、英語の動詞には未来形という変化形がないんです。だから、willという意志や推量を表す助動詞を使うか、be going to(~へと向かいつつある)という熟語を使うかして、動詞単独で表せない未来を表そうとしているのです。
そういう英語の苦心の一つが、この「現在未完了形」を未来に使う、というものです。終わっていないことは、未来に起こりうること。そう考えているかはともかく、僕はこのing形の持つ「不安定さ」が、普通の現在形では表せない、不確かさ(未来の出来事は不確かですよね)を表すのに向いているのだと思います。
5.まとめ
長くなりましたが、まとめると、「今、進行している動作」とは、「今、まだ終わっていない動作」と言い換えることができる。そう考えると、現在進行形の様々な用法も、どこか違った視点で見えるのです。
偉そうなことを言っていますが、そんな私も
I am still studying English.
(新訳)まだまだ英語の勉強は終わらないのです。
最後まで読んでくださいましてありがとうございました!



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