「女子枠はSAPIX出身集団」東京科学大学の一般選抜組の学生が語る、批判集まる入試の実態
◆「中学受験」の話題で広がるカルチャーショック
どんな雰囲気なのか、ヤスダさんは幼少期の記憶を振り返ります。 「小学校の頃、近所の医者の娘がSAPIX(サピックス)に通っていて、夜、車の後部座席で毛布にくるまって帰ってくるのを見かけました。『過保護に、大切にされている子がいるんだな』と印象に残っていたのですが、女子枠の子たちからは、あの子と同じ匂いがするんです」 ある時、女子同士で話していると、中学受験の話題で大いに盛り上がったそうです。 「SAPIXとか早稲田アカデミー、日能研。みんな小学4年から塾に通って私立に入って、中学に入ってもまた塾に通っていたそうなんです。『SEG』という数学専門の塾の塾名も、私は聞いたことがありませんでしたが、女子枠の中には通っていたという子が複数いました」 気になってバイト先の中高一貫校出身の男子に「SEGってなに?」と尋ねると、「東大や医学部を目指すやつが通うブランド塾。俺の同級生も親に入れられたけど、ついていけなくて辞めてた」と教えられました。
◆「楽して合格」の批判に傷つくお嬢様たち
「SNSでは『女子枠の子たちは楽して大学に入っている』と叩かれていますが、実際にはその逆じゃないかと思います。『小学校の頃からそこまで勉強して、なぜ私と同じ大学!?』と感じてしまうほどです。 私なんて小学校の頃は毎日、公園でヤモリを捕ったりゲームをしたりしていました。中学3年の夏からようやく塾に通って高校受験をして、大学受験も直前期しか塾に行っていません。大学の同級生男子もオール公立なので、小学校から塾に通っていた子なんてほとんどいませんしね」 そのため学内では、自分の立ち位置を「塾漬けお嬢様たちに寄り添う庶民」と捉えているそうです。 女子枠で入学した学生は育ちがいい分、幼いのでケアを気遣う場面もあり、大変さを感じるそうです。 今回は東京科学大学へ一般選抜で入学した女子学生ヤスダさんが「女子枠合格者陣」との出会いによるカルチャーショックについて紹介しました。 中学3年と高校3年の受験直前期しか塾に通っていない自分からすると、「女子枠入学組は、幼い頃から勉強をしてきたエリートに見える」とのことです。 この記事の執筆者:佐藤れん プロフィール 受験業界に身を置く教育ライター。専門はジェンダーと大学受験。かつては大学の非常勤講師をしていたことも。
佐藤 れん