ロシア大企業役員にドイツ・フランスの元首相 プーチン政権の意図は
ロシアの大企業が、欧州の大物政治家らを役職に迎え入れるケースが相次いでいる。特にエネルギー企業に目立ち、この分野でのロシアと欧州の強い結びつきがうかがえる。ウクライナ情勢をめぐって欧米との対立が激しくなる中でも、欧州に「親ロシア勢力」を拡大する動きは続いている。
ロシアがウクライナ国境に軍隊を結集し、欧米との緊張が高まる中、ロシア政府系の天然ガス企業ガスプロムは4日、ドイツのシュレーダー元首相を含む取締役候補を発表した。6月の株主総会で決まる。
天然ガスはロシアにとって最重要の国家事業で、ガスプロムは政府と深い関係にある。メドベージェフ前大統領が元会長で、現在のミレル社長もプーチン大統領がサンクトペテルブルク市で働いていた時代からの旧友だ。
シュレーダー氏はプーチン氏と長年交流があり、17年からはロシアの石油最大手で国営のロスネフチの会長も務めている。
同社のセーチン最高経営責任者(CEO)はプーチン氏と同じ情報機関OBで、プーチン氏の側近として大統領府副長官時代に剛腕を振るった。
ロスネフチの取締役には、オーストリアのクナイスル元外相も昨年6月に就任した。クナイスル氏は18年にオーストリアで結婚式を開いた際、プーチン氏がドイツのメルケル前首相との会談へ向かう途中に出席し、一緒にダンスを踊ったことでも知られる。
昨年12月には、フランスのフィヨン元首相がロシア最大の石油化学会社「シブール」の取締役になった。
シブールの株式の半分以上を保有するのが、ロシアのプーチン大統領と親しい企業経営者のレオニード・ミケルソン氏だ。
シブールの名は、タックスヘイブン(租税回避地)に関する2017年の「パラダイス文書」報道でも登場した。プーチン氏の娘婿が取締役を務め、トランプ米政権の高官が関係する会社がシブールとの取引で巨額の利益を得ていた構図が明らかになった。
フィヨン氏は、ロシア国営の石油会社ザルベジネフチの取締役も昨年6月から務める。首相だった07~12年は、プーチン氏が首相だった時期と一部が重なる。
ロシア側の狙いは何か。
■大物政治家とパイプ、政策へ…
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