大学定員「東京23区規制」続けるか、政府が検討開始 28年に期限
東京23区内の大学の定員増を認めない「23区規制」について、政府は4日に有識者会議の初会合を開き、見直しを巡る議論を始めた。規制の期限は2028年3月に切れる。地方創生への効果を検証し、規制を延長するかどうか検討する。
有識者会議には大学や自治体、企業の関係者らが参加。23区規制と併せて、地方における大学振興や若者の雇用創出を狙った各施策も検証する。政府は今秋ごろまでに方針をとりまとめる。
23区規制は文部科学省の告示や地域大学振興法の施行によって、18年度から始まった。23区内に校舎がある大学に対し、学部の収容定員の増加を禁じている。大学進学時の東京への人口流入を緩和し、地方の大学を振興する狙いがあった。
同日の初会合は非公開で行われた。内閣府担当者によると、23区内の定員数の推移や、大学進学時と就職時の人口移動といったデータが示された。担当者は「一定の効果があった。様々なデータを参照して検証を進める」と説明する。
東京都の小池百合子知事は同日、地方の大学への進学状況に大きな変化が見られないとして規制撤廃を求めるコメントを発表。「世界に目を向ければ、先端分野の人材育成に向けた大学改革が進んでいる。内向きの政策を続けていては国際競争を勝ち抜けない」とした。
23区規制は既存学部の定員を削って新学部を開設するといった「スクラップ・アンド・ビルド」や、社会人や留学生受け入れのための定員増は対象外。23年の制度改正でデジタル分野は一時的な定員増が可能となった。
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(更新)- 吉田徹同志社大学政策学部 教授ひとこと解説
教育は市場原理に馴染まない領域である一方、人気や受容といった形で市場原理によって動かされる部分もある。東京は人口増を経験しているのだから、当然大学生の人数も増加する(逆は考えにくい)とするのは致し方ない部分がある。そもそも私立大学の定員を国が一方的に制限できるのかという、原則論も成り立ち得る。他方で、地方の大学は人材育成や定着に一定程度の役割を果たしているというエビデンスもある。 結局、求められるのは日本社会がどのような大学を、何のために必要とするのか、という原理原則論だ。これが定まらない限り、どのような政策も小手先に終わることだろう。
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