ロッテのリリーフ陣に何があったのか
【球界ここだけの話】5月13日の時点で9まで膨らんでいた借金を、27日には2まで減らしたロッテ。昨季の定位置だった最下位を脱出し、4位日本ハムにも0・5ゲーム差とさらなる上位進出を伺う。サブロー新監督(49)のもと、昨季と比べてチームのどこが良くなったのかと問われれば、リリーフ陣と答えたい。 【写真】ロッテ・寺地隆成、監督に呼ばれて「なんで呼ばれたんやろう…」と恐る恐る行ったら… チーム全体の防御率はリーグ5位の3・51ながら、救援防御率に限ればリーグトップの2・41。26日の広島戦では先発ジャクソンが6回1失点に抑え、八木、鈴木、横山が無失点投球でチームの逆転勝ちを引き出した。 昨季の救援防御率はリーグワーストの3・82とチーム低迷の一因となっていた。サブロー監督は就任にあたって「僕は後ろからチームを固めたい」と救援陣の整備に着手した。27日までにリーグ最多の15ホールドポイントをマークしているセットアッパーの鈴木は「去年に比べて個々人の役割がはっきりしているのはあると思います」と明かす。昨季までの吉井理人前監督はリリーフ陣の役割を固定せず、相手打者や展開によって人選を臨機応変に変える〝レバレッジ〟方式を採用。吉井前監督は「ウチはクローザー、セットアッパーはやっていない」と話していた。 ここまでリーグトップタイの17セーブを挙げている横山は「レバレッジにはレバレッジの良さがあったんですけど、いつ、誰が登板するか分からないよりは間違いなく準備はしやすい」とオーソドックスな役割分担の利点を語る。 横山はまた、「役割の割り振りもそうですが、個人のスキルアップもいい方向に出ているんだと思います。それぞれが1軍の舞台で投げるために何が必要かを考えてできている」と付け加えた。 26日の試合で5勝目を手にした八木は今季から右打者へのツーシームに磨きを掛けると同時にスライダーの精度を高めてきた。「内外角を広く使えるようになってきた。右打者の内角は自分の生命線です」と言い切る。建山投手コーディネーターは「去年の終わりくらいから直球とフォークで高低が使えるようになってきて、今年の春から内外角を広く使えている。相手を抑えられる投手になっている。継投って連鎖していくもので、彼がリリーフの1番手として行って相手の流れを断ってくれると後から行くピッチャーにも波及していくんです」と、レベルアップした八木から始まる好循環に手応えを感じている。 一方で建山コーディネーターは「ここまで全体的に調子がいいということはどこかで反動が来る。入れ替えももちろんしていきます。ファームで状態のいい選手は1軍昇格を見据えて、あまり下で投げさせないようにするということもあるでしょう」と備えを進めている。
救援陣の奮闘はどこまで続けられるか。上位進出には先発陣の奮起が求められることは言うまでもない。(片岡将)