〈台風休校パニック〉「学校から連絡ない」判断が分かれた自治体「子どもは喜び、友達とゲームざんまい…でも塾はある」保護者は戸惑いの声…休校したら振り替え登校はあるの?
「最終判断を保護者に委ねているのでは」
この母親は、子どもを送り出したあとも不安を募らせた。 「学校から通常登校と連絡があったのは朝の7時前ですが、登校時間の頃はさらに雨風が強くなっていたので、無事に学校にたどりつけるか心配でした。子どもには見守りGPSを持たせているので、学校に着いたとわかったときには安堵しました」(40代女性) 一方で、学校側の対応について、ある種の“判断の難しさ”も感じたという。 「学校からの連絡は『1時間目から通常登校』としながら、『安全を最優先に考え、登校を見合わせる場合は欠席・遅刻扱いになりません』という内容でした。一見すると配慮があるようですが、結局は最終判断を保護者に委ねているようにも感じます。授業がある以上、無理をしてでも登校させようと考える家庭は少なくないのではないでしょうか」(同前) さらに、共働き世帯にとって臨時休校は「仕事との調整」という問題もある。 X上では「子どもの学校が臨時休校になったので、パートの母親が出勤して夫が休んだ」という保護者の投稿に対して「パートのほうが休みとれよ」「パートは休んだらその分給料が減る」などさまざまな意見が寄せられた。 実際、休校への対応のしやすさは、家庭の就労環境によるところも大きい。前出の母親はこう話す。 「うちの場合、私がフリーランスで基本在宅なので、こういう時でもそこまでバタバタしないのはメリットだと思います。正社員時代は、子どもの発熱とか休校のときに『どっちが休むか』問題でいつも胃をキリキリさせていました」
「保護者のほうも早めに連絡が取れれば仕事や家庭の調整がしやすくなります」
では、自治体はどのような基準で休校を判断しているのだろうか。 2日の早い段階で休校の通達を出した自治体の一つに東京・豊島区がある。教育委員会の担当者は、休校の判断について次のように説明する。 「2日の13時すぎくらいに、区立小中学校および幼稚園の休校・休園の判断をしました。子どもの安全確保が最優先ですので、事前に防災課などから雨や風の状況などの情報を共有させていただきました。登校時間が一番ひどい状況になりそうという情報も事前にありましたし、警報も出るのではないかという話も事前に分かっておりました。 また、保護者のほうも早めに連絡が取れれば仕事や家庭の調整がしやすくなりますし、交通機関の運行状況などの事情もあります。加えて、給食の食材なども事前にストップできますので、早めに休校の判断をさせていただきました。保護者の方から特に苦情などは届いていません」 では、授業の振り替えはどうなるのだろうか? 「特に夏休みの期間を短くするなどの対応は取っていません。各学校で工夫をしていただいて、授業時間を少しずつ詰めていただくなどの調整をしていただくことになるかと思います」 また、2日の14時には全区立学校(園)の臨時休業を判断した品川区の担当者も、授業の振り替えに関して「各校で調整させていただく形になるので、一斉の判断ではない」と説明する。 今回の台風6号では、気象庁のシステム不具合により、線状降水帯に関する情報提供にも影響が生じた。 毎年のように台風の被害がある中で、子どもの安全をどう守るのか。そして保護者や学校現場の負担をどう軽減するのか。今回の台風対応は、その難しさを改めて浮き彫りにした。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
集英社オンライン編集部ニュース班
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