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“ルフィ”広域強盗 藤田被告に無期懲役【判決内容を詳しく】

(更新)

「ルフィ」などと名乗る指示役による広域強盗事件で、強盗致死などの罪に問われたグループの幹部、藤田聖也被告に対し、東京地方裁判所は「社会全体に与えた不安や影響は非常に大きく、刑事責任は重い」として、求刑どおり無期懲役を言い渡しました。

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“ルフィ”広域強盗事件 グループ幹部 判決前に接見で後悔語る

フィリピンを拠点とした特殊詐欺グループの幹部、藤田聖也被告(41)は、3年前、東京・狛江市の住宅に実行役が侵入し、90歳の女性をバールで殴って死亡させた事件など、あわせて7件で強盗致死や強盗傷害などの罪に問われ、フィリピンの入管施設から実行役に指示したとされています。

検察が無期懲役を求刑したのに対し、弁護側は「ともに入管施設に収容されていた渡邉優樹被告らから強制されて強盗を手伝ったにすぎず、ほう助の罪にとどまる」として有期刑を求めました。

16日の判決で東京地方裁判所の戸苅左近裁判長は「自らの意思で渡邉被告と行動を共にし、強盗事件に関与して、自分たちの組織の利益のために必要不可欠な役割を果たした」と指摘し、弁護側の主張を退けました。

また、一連の事件については「匿名性が徹底された、いわば遠隔操作による組織的な広域連続強盗という、新たな犯罪類型の先駆けといえる事件だ」としました。

その上で「被告は海外からみずからの手を汚さずに実行役に指示を出し、生身の人間に残忍な暴行を加えているという現実感や抵抗感がないまま、人命を軽視し、犯罪をエスカレートさせた。社会全体に与えた不安や影響は非常に大きく、刑事責任は重い」として、求刑どおり無期懲役を言い渡しました。

判決について被告の弁護士は「控訴するかどうか検討する」としています。

判決の詳しい内容

【藤田被告の果たした役割は】

裁判で弁護側は「被告が果たした役割は限定的だった」と主張していました。

これについて判決ではまず「犯行の前後や犯行時に詳細かつ的確な指示を出し、実行役をコントロールした。上位者である渡邉優樹被告と実行役をつなぎ、主に今村磨人被告が持ち込んだ犯行対象の情報をもとに、強盗を成功させる上で必要不可欠な役割を果たした」と指摘しました。

その上で「実行役を鼓舞したり、ほめたりしながら関係性を構築し、互いに面識のない実行役を束ねて一体として動かして犯罪を実現させた。このような役回りは、能力や性格からして誰でもできるものではなく、被告ならではの役回りだった」としました。

また、狛江市の事件について、被告が「実行役がバールを凶器として使うことは知らなかった」と主張したことに対し、判決では「実行役に対して積極的に暴行するよう指示していて、バールを凶器として使用することは当然予測できた。重大な結果の発生にも大きな影響を与えたとみるべきだ」と指摘しました。

【強盗事件に関与の動機は】

弁護側は、強盗事件に関与した動機について「ともに入管施設に収容されていた渡邉被告らから強制され、強盗を手伝ったにすぎない」と主張していました。

これについて判決では「渡邉被告のことをボスと呼び、一定の上下関係はあったが、旧知の間柄で距離が近く、お互い信頼し、利用し合う関係にあった。収容所の環境が劣悪だったとしても、被告は強制されたのではなく、自らの意思で渡邉被告と行動を共にすることを選択し、強盗事件に関与した」と認定しました。

また、弁護側が「強盗事件の報酬を受け取っていなかった」と主張したことについて、判決では「渡邉被告の組織で、継続して関与することが前提の幹部の立場にいたからこそ、報酬の取り決めをする必要がなかったと考えられる。現に、組織の資金から生活費や逃亡資金などの恩恵を受けうる立場にあった」として弁護側の主張を退けました。

【刑の重さ その理由は】

判決では刑の重さの検討にあたり、一連の事件について「匿名性が徹底された、いわば遠隔操作による組織的な広域連続強盗という新たな犯罪類型の先駆けといえる事件だ」と指摘しました。

狛江市の事件については「高齢の被害者に対し、バールで多数回殴るなど拷問のような暴行に及び、死に至らしめた。被害者の受けた苦痛や恐怖の大きさは計り知れない」としました。

その上で「検挙される危険性の低い海外から、みずからの手を汚さずに実行役に指示を出した。生身の人間に残忍な暴行を加えているという現実感や抵抗感がないまま、人命を軽視し、犯罪をエスカレートさせた。社会全体に与えた不安や影響は非常に大きく、刑事責任は重い」と指摘し、求刑どおり無期懲役を言い渡しました。

幹部4人 裁判の状況は

一連の広域強盗事件で起訴された指示役など幹部4人のうち、「ルフィ」などを名乗り、中心的な役割を果たしたとされる今村磨人被告(41)と、「sugar(シュガー)」を名乗ったとされる渡邉優樹被告(41)の2人は、まだ裁判の日程が決まっていません。

一方、闇バイトで実行役を集めたとして強盗傷害ほう助などの罪に問われている小島智信被告(48)は、2審で懲役20年を言い渡され、上告しています。

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