別居中の妻、第三者の精子を「夫のもの」と偽装し出産…夫が不妊治療を行った病院提訴「確認が不十分」
第1回口頭弁論は3日に開かれる予定。
男性は昨年、離婚が成立。第2子は妻が育てている。男性と第2子の間に生物学上の親子関係はないが、子のことを思い、戸籍上は親子のままにし、養育費も支払っているという。「不妊治療は生命の誕生という重大な責任を伴う行為。病院による確認はもっと慎重であるべきではないか」と話した。
本人の申告前提だが「確認困難」
不妊治療に関しては、日本産科婦人科学会が医療機関に対し、夫婦に治療の方針を説明し、事前に書面で同意を得るよう求めている。ただ、どの段階で同意を取るかといった細かいルールは各医療機関に委ねられ、男性側への本人確認も、明確な規定がない。
こうした中、妻が、凍結保存していた体外受精卵を夫に無断で使用したとして訴訟になるケースが散見される。
同学会指導医の資格を持つ大阪急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)産科・婦人科の竹村昌彦主任部長は「本人の申告に基づき治療するのが医療の大前提。現状のルールでは、患者側が虚偽の説明をしても、病院が見抜くことは難しい」と指摘。「病院による確認を厳密にすれば、患者、病院双方の負担が増え、治療のハードルが上がってしまう」と対策の難しさを語る。
不妊治療を行う田村秀子婦人科医院(京都市中京区)では、採卵や受精卵の移植などの際、夫婦双方に自筆の同意書を提出してもらった上で、治療開始時に提出された同意書の筆跡と同じかを確認するなどしている。