赤字が続く名鉄広見線・新可児~御嵩間が廃線へ 岐阜県の沿線自治体「みなし上下分離方式」を断念
岐阜県内を走る、赤字が続くローカル線・名鉄広見線の一部区間が廃線の見通しとなりました。地元への影響を心配する声が上がっています。 田園地帯をのんびりと走る名鉄広見線。開通から100年以上の歴史を持つローカル線です。 このうち、新可児駅から御嵩駅までの7.4kmの区間で議論されていたのが「存続か廃線か」。 背景にあるのは、利用者の減少です。 30年ほど前に年間200万人を超えた利用者は、最近では80万人ほどに。 人口減少にコロナ禍も重なり、年間2億円前後の赤字が続いていました。 可児市と御嵩町は、2010年度から毎年、計1億円の"運営支援金"を名鉄に出してきました。 それでも現状のままでは「路線の維持は難しい」との説明を、名鉄から受けていました。 沿線自治体の御嵩町の渡辺幸伸町長は去年1月、こう話していました。 「やはり金額的には非常に大きい。財政上のシミュレーションをしても、大変厳しい数字だなということは認識しています」
名鉄「廃止の方向で進める」 廃線時期は未定
沿線自治体の御嵩町・可児市・八百津町は、去年8月から路線の存続について「みなし上下分離方式」を検討してきました。 運行は名鉄が続ける一方で、設備の維持費用などは自治体が負担する方法です。 この場合、沿線自治体の負担は1年間で約3億4000万円に膨らみます。 検討の結果、沿線自治体の3市町は29日、名鉄との「みなし上下分離方式」による鉄道存続の協議を終了すると発表しました。 3市町によると、利用者の増加が見込めず、近年の物価高騰などで事業費や沿線自治体の負担額が今後さらに増える可能性があることなどが理由です。 名鉄は「廃止の方向で進める」としていて、廃線の時期は未定ということです。 利用者からは…。 「高校からずっと利用して、大学でも利用しようと思っていましたが、困りますね。まだ車も持っていないので」 「多分バスなどになるんでしょうけど、ちょっと不便ですね」 御嵩町・可児市・八百津町は、バスなど代わりとなる公共交通手段について準備を進めるとともに、名鉄に対して2028年度末までの運行継続を求めています。