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米名門大の秀才を襲う就職難 8000社玉砕、コンピューター専攻で悲劇

AIが変えるアメリカ

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楠正憲さん他4名の投稿楠正憲小黒一正福井健策
【この記事のポイント】
・じりじり上昇する大卒若者の失業率
・「とにかく仕事が欲しい」NY大院卒のスードさん
・採用も解雇も少ない変質する米労働市場

激しい競争を勝ち抜き、数千万円もの学費を払って卒業したのに就職先がひとつも見つからない――。米国で大卒の失業率が上昇し、人工知能(AI)に自分たちの仕事が奪われているとの不満が若者の間で高まっている。

グーグル元最高経営責任者(CEO)のエリック・シュミッ...

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  • 楠正憲のアバター
    楠正憲デジタル庁統括官 デジタル社会共通機能担当
    ひとこと解説

    数年前までBig TechがCS(コンピューターサイエンス)専攻の学生を奪い合っていた状況から一転、現在の就職難は隔世の感がある。しかし、野に放たれた優秀な学生たちが、皮肉にも自らを脅かしたAIという武器を手にして新たなイノベーションを起こす可能性は十分にある。これは過渡期の悲劇であると同時に、次の時代を動かす原動力ともいえる。 新卒一括採用によって若者を社会に受け入れる日本のアプローチは、社会的包摂の観点から評価できる一方で、米国のようなドラスティックな変化が次に何をもたらすのか、そのアニマルスピリッツの行く末にも注視する必要がある。

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  • 小黒一正のアバター
    小黒一正法政大学経済学部 教授
    分析・考察

    現在、日本では「2030年のIT人材不足問題(数十万人規模で不足するとの推計)」を解消するため、国を挙げてデジタル・情報系人材の育成を急ピッチで進めているが、米国ではプログラミングや応用データ処理など「パターンの適用」を担う若手人材がAIに代替され、構造的な就職難に直面している。AI時代に真に代替され難いのは、高度な数学を扱い「ゼロからの論理構築力」を培う数学科・物理学科や、政治と結びつき利害調整や規範的な価値判断を伴う政治経済学等の学問領域では。目先の実用スキル偏重を再考し、合理性と人間の感情を統合して新たな社会を構想し得る、本質的で深い知性を育むべきでは。

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  • 福井健策のアバター
    福井健策骨董通り法律事務所 代表/弁護士・ニューヨーク州弁護士
    分析・考察

    若い方々が、恐らく聞き飽きたであろう話があります。 「人気分野かは気にするな。好きな道を選べ。どんな職種にも浮き沈みは(時に急速に)つきものだ。まして人気の職種と思えばすぐに人も企業もあふれ、過当競争になる。その時、好きでもない仕事を選んでしまっていたら、あなたは自分の人生を無残な失敗だと思うだろう。だが、好きなことを仕事にすれば、たとえ景気が悪くても、人生、半分は幸福になる」 はい、以上は私が弁護士志望の方から進路相談を受けるたびに、馬鹿の一つ覚えで何十年も言って来たことです。 大好きで、そしてちょっとは向いていそうな道を選びましょう。その苦しさ楽しさを、どうぞ味わい尽くしてください。

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  • 神武直彦のアバター
    神武直彦慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授/スタンフォード大学デザインリサーチセンター 招聘教授
    ひとこと解説

    AIの進化は新たな産業や雇用を生み出す一方で、若手人材のキャリア形成に大きな変化をもたらしています。スタンフォード大学でもCSを学べば安泰という従来の常識が揺らぎ始めているという話をよく耳にします。AIによってエントリーレベルの業務が自動化され、経験を積む最初の機会が減少しています。必要な人材が減るのではなく、求められる能力が変化していると捉えるべきでしょう。AIを活用し、新たな価値を創造できる人材の重要性は高まります。この流れは米国だけでなく、日本をはじめ世界各国へ広がるでしょうから、教育や企業の人材育成の在り方も大きな転換点を迎えていると感じます。チャンスと捉えることもできると思います。

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  • 比屋根一雄のアバター
    比屋根一雄三菱総合研究所 研究理事 AI技術顧問
    ひとこと解説

    米国でCS専攻の若者が就職難に陥っています。AIが初級業務を代替し、エントリー職の需要が急減したためです。  しかし本質的なCS人材の必要性は衰えていません。AIシステムの設計・運用・評価には、アルゴリズム理解やデータ構造の基礎知識が不可欠であり、むしろ需要の質が高度化しているといえます。  現在の苦境は「AIが仕事を奪う」のではなく、「AIが低付加価値業務を消し、高付加価値業務へ人材を押し上げる移行期の摩擦」と見るべきです。この摩擦を乗り越えるため、企業は採用基準と育成モデルの抜本的な見直しを急ぐ必要があり、教育機関もAIと協働できるカリキュラムへの転換が急務です。

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AIと生きる日常はもはや未来の絵物語ではありません。世界でもいち早く導入が進むアメリカから、AIがもたらす社会の変化と問題を報告します。

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