台風6号は、九州南部に最も近づいていて、宮崎県を流れる広渡川水系の広渡川や酒谷川では新しい防災気象情報がスタートしてから初めてとなる「レベル4氾濫危険警報」が発表されました。四国や近畿、東海では3日にかけて線状降水帯が発生するおそれがあり、暗い間に災害の危険度が急激に高まる可能性があります。台風はその後、関東や伊豆諸島に近づく見込みで、気象庁は、土砂災害や低い土地の浸水などに厳重に警戒するよう呼びかけています。
【レベル4】危険な場所から全員避難
警戒レベル4は災害の危険性が非常に高まった段階です。自治体が「避難指示」を発表します。気象庁などから「危険警報」が発表されるような状況です。危険な場所にいる人は全員避難してください。指定された避難場所だけでなく、自宅近くの頑丈な建物などでも安全を確保できる場合があります。あらかじめハザードマップなどを確認してください。
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気象庁によりますと、台風6号は2日午後7時には、宮崎県日南市の東に50キロの海上にあって、1時間に40キロの速さで北東へ進んでいるとみられます。
中心の気圧は980ヘクトパスカル、最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで、暴風域はありませんが、中心の南東側500キロ以内と北西側440キロ以内では風速15メートル以上の強風が吹いています。
関東から近畿など 朝の通勤・通学の時間帯に影響出るおそれ
台風は3日にかけて四国や、本州の太平洋側に近づく見込みで各地で非常に強い風が吹く見込みです。
3日にかけての最大風速は
▽九州南部と奄美、それに四国、近畿、東海、関東、伊豆諸島で25メートル
▽九州北部で23メートル
▽中国地方と東北で20メートル、最大瞬間風速は30メートルから35メートルと予想されています。
海上もうねりを伴って猛烈なしけや大しけとなる見込みで、3日にかけての波の高さは、
▽伊豆諸島で9メートル
▽九州南部、四国、近畿、東海、関東で8メートルと予想されています。
また、発達した雨雲が台風の東側や北側にあるため、台風から離れた場所でも大雨のおそれがあります。
西日本と東日本の太平洋側を中心に非常に激しい雨が降り、局地的には猛烈な雨が降るところもある見込みです。
3日夕方までの24時間に降る雨の量は、いずれも多いところで
▽東海で350ミリ
▽近畿と伊豆諸島で300ミリ
▽四国と関東で250ミリ
▽甲信で200ミリと予想されています。
四国や近畿、東海では線状降水帯が発生して、災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。
線状降水帯が発生する可能性があるのは、
▽徳島県と高知県で3日未明にかけて
▽奈良県と和歌山県で2日夜遅くから3日明け方にかけて
▽三重県で2日夜遅くから3日朝にかけて
▽愛知県で3日未明から朝にかけて
▽静岡県で3日明け方から昼前にかけてです。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫、高波に厳重に警戒し、暴風に警戒するよう呼びかけています。
暗い間に状況が悪化するおそれがあり、自治体の避難情報や警報、雨の降り方にいっそう注意するようにしてください。
また、関東から近畿などでは3日朝の通勤・通学の時間帯に影響が出るおそれがあり、交通機関への影響にも注意が必要です。
警戒が必要な時間帯(2日午後5時時点)
台風6号について、各地で警戒が必要な時間帯は2日午後5時の時点で次の通りです。
【九州南部・奄美】
九州南部は2日、大雨や暴風、高波に警戒が必要です。
奄美は2日、高波に警戒が必要です。
【九州北部・山口県】
九州北部は2日は大雨と暴風、2日から3日にかけては高波に警戒が必要です。
山口県は2日暴風と高波に警戒が必要です。
【四国】
四国は2日から3日にかけて大雨や暴風、高波に警戒が必要です。
【近畿】
近畿は2日から3日にかけて大雨や暴風、高波に警戒が必要です。
【東海】
東海は2日から3日にかけて大雨に警戒が必要です。
3日は警報級の暴風と高波になる可能性が高くなっています。
【関東・伊豆諸島と山梨県】
関東と伊豆諸島は3日、警報級の大雨と暴風となる可能性が高くなっています。
関東は3日から4日にかけて、伊豆諸島は3日、警報級の高波となる可能性が高くなっています。
山梨県は3日警報級の大雨となる可能性が高くなっています。
【東北】
東北は3日から4日にかけて、警報級の暴風や高波となる可能性が高くなっています。
台風の進路などによって、予想は変わるおそれがあるため、最新の気象情報に注意してください。
宮崎 広渡川水系の広渡川と酒谷川で「レベル4氾濫危険警報」
九州や、2日梅雨入りが発表された四国では活発な雨雲がかかり、宮崎県延岡市北方では午後6時までの24時間雨量が309.5ミリと大雨になったほか、午後6時までの1時間には高知県四万十町窪川で36ミリの激しい雨が降りました。
川の水位も上がり宮崎県を流れる広渡川水系の広渡川と酒谷川では氾濫危険水位に到達し、午後3時半までに「レベル4氾濫危険警報」が相次いで発表されました。
「危険警報」は、新たな防災気象情報で導入された情報ですが、発表はこれが初めてとなります。
また、風も強まり、午後6時までの3時間の最大瞬間風速は、
▽長崎県の雲仙岳で32.8メートル
▽宮崎空港で27.3メートルとなっています。
「レベル4危険警報」とは
新たに設けられた「レベル4危険警報」は、災害の危険性が非常に高まっている場合に発表され、警戒レベルでは上から2番目の「4」にあたります。自治体から「避難指示」が発表されるような状況で、避難の情報を確認して危険な場所にいる人は全員避難する段階です。
【レベル4の段階までに避難を】
警戒レベルで最も高い「5」にあたる「レベル5特別警報」が出される状況では避難場所への移動はかえって危険な場合もあり、気象庁は「レベル4」までに危険な場所から避難することが重要だとしています。
新防災気象情報とハザードマップを確認
レベルごとに再編された新しい防災気象情報がスタートしたばかりですが、今後も各地でレベル3警報やレベル4危険警報が発表されるおそれがあります。
自宅や職場近くのハザードマップを確認し、どの情報をきっかけに避難などの行動に移るのかあらかじめ決めておくなど、備えを進めてください。
新たな防災気象情報と避難 いつ避難する?
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鹿児島・沖縄で停電
九州電力によりますと、台風6号の影響で午後5時すぎの時点で鹿児島県内では2万3200戸あまりで停電しているということです。
また、沖縄電力によりますと、台風6号の影響で、沖縄県内では2日午前11時の時点でおよそ1万920戸で停電しています。
専門家「離れた場所でも線状降水帯発生のおそれ」
今回の台風6号について、専門家は台風の東側に大量の水蒸気が流れ込む「大気の川」と呼ばれる状況が確認されていて、台風の中心から離れた場所でも線状降水帯が発生するなど大雨となるおそれがあり、警戒が必要だと指摘しています。
台風や大雨のメカニズムに詳しい名古屋大学・横浜国立大学の坪木和久教授は、台風6号の東側に南北に延びるように大量の水蒸気が流れ込む「大気の川」が見られ、今後、太平洋側を中心に流れ込む可能性を指摘しています。
坪木教授は進路や状況が似ている事例として2023年6月の台風2号を挙げています。この時は台風の東側にあった「大気の川」が本州や四国付近に流れ込み四国や紀伊半島、東海で線状降水帯が発生し、大きな被害が出たということです。
一方で、坪木教授は、今回は、前線の北側にあたる本州付近には渇いた空気があることから、3年前に比べて大気の川が流れ込みにくい状況ではあるとしています。しかし、台風によって大気の川が押し上げられるように陸地に流れ込めば、台風から離れている場所でも大雨になりうると指摘しています。
坪木教授は「大気の川が上陸することによって線状降水帯が発生するおそれがあるとともに台風そのものも大量の水蒸気を持ち込み、続けて大雨となるおそれがあるため、厳重な警戒が必要だ。特にハザードマップや避難所の場所の確認、新たな防災気象情報の確認をしっかりしてもらいたい」と話していました。