要約:イランとの戦争は、狂人たちの暴走ではない。これは、腐敗しきった超富裕層による、世界支配のための冷徹な「事業」である。
米国とイスラエルによるイラン攻撃の裏で、彼らが本当に狙っているものは何か。それはホルムズ海峡の封鎖だ。 世界の石油供給の大動脈を意図的に麻痺させることで、莫大な利益を生む新たな経済回廊「IMEC(インド・中東・欧州経済回廊)」の価値を暴騰させるのが、彼らの筋書きである。
IMECはインドからアラブ首長国連邦、サウジアラビア、イスラエルを経由して欧州へと抜ける、完全管理された一大物流ルートだ。ホルムズ海峡が危険になればなるほど、この迂回ルートを掌握するブラックロックのような巨大金融機関や、トランプ一族の暗号通貨事業「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」に富が集中する仕組みである。
この戦争は、もはや国家間の争いではない。トランプ、ネタニヤフ、湾岸諸国の王族、そしてブラックロックに代表される民間金融帝国。彼らは「平和評議会」と称する超政府的な組織を立ち上げ、戦争と復興のすべてを私物化しようとしている。
ガザでのジェノサイドですら、彼らにとっては国際法や人権が死に絶えたことを世界に見せつけ、自らの絶対的権力を誇示するための見せしめだった。破壊すればするほど、再開発という名の略奪で儲かる。これが21世紀の新たな戦争の実態だ。
問題は、この異常事態を分析するはずの日本の知識人たちが、根本的な原因を口にできないことにある。彼らは米国の「制度的腐敗」という核心に触れることをタブー視し、貿易量やミサイルの数といった表面的なデータに終始する。
だが、この戦争を理解する鍵は経済統計ではなく歴史にある。富の集中が極まり、政治が機能不全を起こした帝国が、内部崩壊を覆い隠すために無謀な戦争に突入する。そのパターンは、滅亡直前のローマ帝国や明帝国と驚くほど似ている。米国は今、まさにその最終段階にある。
軍は兵器産業のための利権構造と化し、空母や高価な戦闘機はイランの安価なドローンによって無力化された。ペルシャ湾で米海軍が晒した無能さは、パクス・アメリカーナという幻想が完全に終焉したことの証明である。
今、私たちが目撃しているのは単なる戦争ではない。それは、戦後に築かれた民主主義や法の支配といった枠組みそのものを、金融権力が完全に乗っ取るクーデターである。
問題は、ホルムズ海峡の封鎖をどう再開するかではない。その議論の前提となっている「国際秩序」そのものが、すでに音を立てて崩れ去ったという事実だ。私たちは今、パクス・アメリカーナという長い夢から覚め、文明の大変動期を生きている。
この現実を直視しなければ、私たちの未来は、500年にわたる混乱の後にようやく唐王朝が訪れた、あの漢帝国滅亡後の中国と同じ道を辿るだろう。
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Emanuel Pastreich(アジア・インスティチュート理事長、イェール大学の東アジア研究委員会客員研究員)
引用
Fumitaka Shimazaki
@FumiShimazaki
エマヌエル・パストリッチさん
イランとの戦争と地政学的安全保障の変容
独立言論フォーラム
isfweb.org/post-76401/
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