2026 開智所沢中等教育学校|学校説明会レポート



開智所沢中等教育学校説明会レポート(2026年4月22日)


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本日は開智所沢中等教育学校の学校説明会を、受験Dr.算数・国語・理科・社会講師の久米 光太郎がご紹介いたします。

■学校からのアピールポイント
・新設校としてのワクワク感と、グループとしての資産を活用できる安定感の、両方を兼ね備えた学校。
・生徒の学力向上の徹底支援にこだわっている。中1から夏期講習を実施し、参加率は98.5%。つまずいている生徒には補習で個別に対応している。数学は2~3段階、英語は4段階に分けて授業を行っている。
・理科実験は週2回、2時間連続で実施しており、3年間で120回行うなど、豊富な実施回数を誇る。
・新しい学校であり、行事・部活動・校歌などを生徒たちが主体となって創り上げている。

■特徴的な施設
・広い敷地を有している。校庭は東京ドーム約2個分の広さがあり、FIFA規格のサッカー場もある。
・理科実験設備が充実している。

2026年4月22日に行われた開智所沢中等教育学校の説明会での内容をまとめました。
この内容についてのご質問は開智所沢中等教育学校ではなく、受験Dr.までお願いします。

プログラム

学園長挨拶

学園長の青木 徹先生より、ご挨拶がありました。
その中から一部を紹介いたします。

開智所沢中等教育学校について

・開智は進化している。開智の中でも特に進化しやすいのが開智所沢である。新しい学校であり、さまざまなことに挑戦できる。どのような生徒を育てたいかという点では、得意分野で専門性を高め、社会に貢献できる人材を育てたいと考えている。「開智」という言葉は、ノーベル賞を受賞した大村先生が名付けたものである。知識を基盤に探究する学びを大切にしてほしい。探究とは、これまでに学んできた知識を活用して行うものであり、土台がなければ浅いものになってしまう。大村先生は、医学分野の研究を通じて社会に貢献してきたと常々述べている。学校の教員も、教育を通じて社会に貢献している。

・開智所沢では、中学1年生の「夢宣言」を実施している。どのようなことに取り組み、どのような生徒になりたいかを、入学式で全員が発表する。自分の得意分野を生かして社会に貢献する内容を説明してもらう。約400人の新入生全員が発表するため時間はかかるが、あえて実施している。その代わり、来賓祝辞などは行わず、校長の言葉と生徒の宣言のみで構成している。教員もそれを聞き、生徒の目標を共有したうえで指導に生かしている。生徒は生き生きとし、主体的に取り組んでいる。

・文部科学省から開智学園の取り組みについてフィードバックを求められ、説明を行った。生徒の特性に応じた指導方法について紹介した。水上で宿泊を伴う文化系の探究活動を実施し、そこを拠点に各地を巡るプログラムも行っている。他校が行っていない新しい取り組みである。事故のような事例についても、「なぜ起きたのか」を問い直し、疑問を持ったら自ら調べる姿勢を育てることで、防ぐことができると考えている。

・今年は400人が入学した。1期生・2期生に続き、3期生も非常に良い生徒が集まった。これは塾の先生方のご尽力によるものである。自身は各地の学校運営にも関わっており、神戸の親和女子の改革にも携わっている。教員の意識改革には苦労が伴うが、共学化も含めて大きな変革を進めてきた。共学化初年度の生徒は成績を伸ばし、新しい教育の成果が出ている。大学進学に向けた新たな取り組みも導入した。灘中学校の元教頭の紹介により、卒業生を特別講師として招いた。谷川先生という化学の教員は80歳を超えているが、現在も精力的に指導している。化学の成績は受験生平均より約2割向上し、大阪大学を受験した5名が全員合格した。

・道徳の授業は一般的に単調だと言われがちだが、本校では工夫している。「人はなぜ1日3食を取るのか」などのテーマについて意見を出し合い、思考を深める授業を行っている。親和も含めたグループ全体で取り組み、導入を進めている。

・横浜市鶴見区の小中一貫校の運営についても打診を受けている。国際バカロレアを導入している学校であり、宗教教育ではなくバカロレア教育の継続を求められている。20年前から自ら学校を設立したいと考え、実現したのが開智所沢である。それ以外の学校は要請を受けて設立した。開智未来は地域の要請を受けて設立し、開智日本橋も同様である。親和や開智望も自治体等からの依頼によるものである。開智所沢では、日本橋でのバカロレア教育の経験を生かし、生徒同士の交流を通じて学びを深めている。

・開智学園ではAI研修も実施している。AIは授業準備や教材作成に有効であるが、生徒には過度に依存させない方針である。読み書き計算といった基礎は、自ら取り組むことで力が身につく。画像活用など一部は認めつつ、使用範囲を明確に区分している。

・開智所沢は、新設校としての挑戦できる環境と、グループの資産を活用できる安定性を兼ね備えている。

2026年度入試結果分析と2027年度入試に向けて

広報主任の太田 渓介先生より、入試分析と2027年度入試についてお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

2026年度入試分析

・2026年度入試では、募集定員360名に対し、現小6から62名が内部進学した。前年度と同様の合格者数を出した。入試は全6回実施しており、一般入試が3回、特待合格を出す入試が3回ある。それぞれに特徴がある。1月10日の第1回は受験者数・合格者数ともに最多。1月11日午前の特待AはS特待のチャンスが大きい。1月12日午後は算数1科入試。1月12日の第2回は複数回受験者に30点の加点がある。1月15日の特待BはA特待・準特待のチャンスが大きい。2月4日には日本橋併願入試があり、2月にも合格の機会がある。

・実合格者の上位30%が特待合格。男女比は受験者・合格者ともに大きな差はなく、男子60%、女子40%程度。算数は120点と配点が高いため女子の割合が下がりそうだが、そうはなっていない。算数には約20点分の難問が含まれており、実質的には100点勝負となるため、女子の合格割合が大きく下がっていないと考えている。

・実質倍率は1.76倍から1.50倍に低下したが、実受験者数・実合格者数はいずれも昨年度より増加している。合格者数を増やしたことで「思ったより厳しくなかった」という声もあった。受験生が2年連続で増加している背景には、以下の4点がある。
①東京・神奈川での認知の拡大
いわゆる「横の広がり」であり、東京・神奈川からの受験者が増加した。神奈川からも受験しやすく、実際に通学可能である。
②通学可能な1月校としての評価向上
開智所沢は「1月の第一志望校」として認識されるようになった。今年の入学者の約6割が東京都在住者である。
③難関校受験生への広がり
いわゆる「縦の広がり」である。男子の併願校は桐朋、立教新座、城北など男子校が多い。海城、東京都市大付属、本郷、栄東の併願者も増加した。女子の併願校では吉祥女子が初めて1位となり、東京の女子校が多い傾向にある。吉祥女子、明大明治、女子学院の併願者が増加した。入学者の第一志望校は開智所沢が最多で、以下、桐朋、城北、立教新座、中大附属、明大八王子、武蔵、吉祥女子、本郷、開智の順となっている。第二志望で入学した生徒にも、卒業時に「開智所沢に入学してよかった」と感じてもらえる体制を整えたい。
④合同併願制度と複数回受験加点制度
開智は合同入試を採用しており、開智所沢と開智の合格が別々に発表される。両方の結果を確認するよう案内しているが、一方のみ確認する受験生も多い。複数回受験者には30点の加点があり、第2回入試では加点なしの合格率が約20%、加点ありでは約30%に上昇する。第1回と第2回の併願を推奨している。入試問題の難易度にも差があり、第1回は標準、特待Aが最も難しく、第2回が最も易しい。特待Bはやや難しい。得点開示があり、問題は持ち帰り可能。自己採点を踏まえて当日合格発表が行われるため、2月の東京校入試のシミュレーションにもなる。受験回数・受験校数に関わらず受験料は2万円である。受験機会を広げることで、多様な受験生の強みを評価したいと考えている。問題の難易度は異なるが受験生層は大きく変わらないため、入学者の多様性につながっている。特待Aは最難関、一般第2回は模試レベルの問題である。

2027年度入試に向けて

・合格基準点は昨年度より上昇した。算数第2回の大問3は第1回の類題であり、正答率が非常に高かった。複数回受験者に有利な設計となっている。来年度も全く同じ形式にはしない可能性があるが、同様の発想は継続する見込みである。来年度入試の方針は以下の通り。
①合同入試は継続
②工事中ではあるが、さいたまスーパーアリーナ会場は来年度も使用予定
③合格者数は1月入試は同程度、2月入試は基準を引き上げる
④特進サイエンスクラスを新設
⑤算数・国語・理科の3科判定を全員に実施
⑥名称変更(特待A→特待Ⅰ、特待B→特待Ⅱ)

生徒と創る開智所沢の『今』

校長代理の小野 正人先生より、生徒と創る開智所沢の『今』についてお話がありました。
その中から一部を紹介いたします。

生徒と創る開智所沢の『今』

・開智所沢の三本柱は、探究×科学×国際。加えて、学力向上を徹底させる。
・開智所沢は、東京に最も近い埼玉の私立校。東京西部には男子進学校が少なく、理系に強い国際系の共学校であることから人気を集めている。
・生徒と創る学校。さまざまな行事や文化祭、校歌などを生徒が決めている。フィールドワークの行き先も、旅行会社と交渉しながら生徒が決めている。EA(部活動)も生徒が決定し、兼部も可能。
・広い敷地を有している。校庭は東京ドーム約2個分の広さがあり、FIFA規格のサッカー場もある。KADOKAWAのeスポーツと連携するなど、企業との連携もある。プログラミングコンテスト2025では、中2生徒が大学生に交じって入賞した。
・校歌は生徒が創る。作詞・作曲は生徒が行い、現在は編曲にプロの手が加わっている。昨年から合唱祭が始まった。校則はなく、ルールではなくマナーで行動する。生徒会は開智系列校の生徒たちと交流がある。
・学力向上の徹底支援にこだわっている。すべては生徒の夢の実現のためである。医師を志望する生徒には当然高い学力が求められる。教員研修を実施しており、学力向上は授業力向上からと考えている。夏期講習は中1から実施し、参加率は98.5%。授業では誰ひとり取り残さないことを重視している。知識の獲得が探究の基盤である。つまずいている生徒には補習で個別に対応している。入学時点で学力別にクラス編成を行い、さらに数学は2~3段階、英語は4段階に分けて授業を実施している。作文にも力を入れている。数学においても読解力が必要とされている。「お~いお茶」新俳句大賞の佳作に本校生徒が入賞した。時止まる 魔法の言葉 「合格です」
・AIとの共生がこれから求められる。GeminiとNotebookLMを活用している。音楽ではサウンドノートを作成している。
・高い専門性を持つ理科教員が在籍している。理科主任はブラックホール物理学の博士号を有している。サイエンス分野で筑駒や開成と同様の助成金を受けた。1人ひとりが観察に集中できるよう、顕微鏡などの機材を多数整備している。理科実験は週2回、2時間連続で実施し、3年間で120回行う。前任校では60回でも多いと感じていたが、それを上回る回数である。中学受験で学んだ内容をさらに深める実験を行い、振り返りはレポートで実施することで、日本語の発表力・記述力・論理的思考力を養う。書く力の育成にもつなげている。来年度からはサイエンスに特化した探究クラスを新設予定。理科に限らず、データサイエンスの視点から考える授業も行っている。体育では「どうすれば速く走れるか」を探究し、美術では消失点をiPadで探る授業を行っている。
・KADOKAWAと連携し、豊富な蔵書を活用している。ブックオフグループホールディングスとSDGsについて探究した実績もある。
・世界とつながり、グローバルに学ぶ。教員の3分の1がバイリンガルであり、多国籍の教員から学ぶことができる。校内には多くの国際生がおり、ともに学ぶ環境がある。英語は「習うより慣れる」を重視し、オールイングリッシュの授業を週2回実施している。
・中2インタビュー(男女各1名)
新しい学校で、自分たちの手で創り上げたいと思い入学した。
・世界とつながる豊富な海外体験。最終目標はケンブリッジ大学で個人探究の成果を発表すること。海外大学への進学も可能。本校卒業後に英語の基礎を学ぶファウンデーションを日本で受講できる制度がある。日本とアメリカの両方の高卒資格を取得できるダブルディプロマも検討している。
・新設校のため設備が整っていない部分もあるが、熱意はどこにも負けない。6年間、責任を持ってお預かりする。

学校訪問を終えて

全6回の入試を実施しており、日程面でも受験しやすく、東京からも通学しやすい立地にある。施設・設備も充実しており、きめ細やかな指導体制にも定評がある。1月に本校の合格を得て2月の入試に臨む生徒の増加が見込まれる。「通学可能な埼玉校」として、来年度も今年度と同等以上の人気が期待される。