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Conversation

「ナフサ不足」だけが問題ではない。 それがずっと話題なのだが、そういう捉え方には、実は、ひとつ大きな難点がある。   生産統計を見ると、ナフサからの主たる生産物のエチレン系物質については、輸入もあってかなり改善しているように見える。むしろ非常に足りないのは、エチレンクラッカーの副産物のトルエンなど、BTXの方だ。(BTXの不足で、それを使ったエチレン系樹脂の生産にも影響が出ていると見られる)。これは多くの方が指摘する通り。   ところで、BTXはエチレンクラッカーで作られるよりも、精製した原油から、接触改質装置を使って生成するのが主力であろう。(4月のBTXは44万トンも生産されているが、ナフサは120万トン(180万Kl)程度しかないので、得率の計算上、ぜんぜん合わない)。だから、ナフサだけ眺めていても、BTXの今後の需給について一部しか見ていないことになり、その本質を見誤ることになる。   BTXの生産が少ないことの原因はつかみにくいが、識者の言によると、一部の工場の接触改質装置の定期修理も一因とされる。そのあたりも含めて、6月18日発表の石化工業協会・6月末の芳香族工業会の5月分統計には注目だ。   そこでもBTX不足が見られる場合、問題はナフサだけでなく、代替原油そのものの分量や性状にも焦点があたることになると思う。「ナフサ不足」はわかりやすいが、問題はおそらくそこだけではない。そして、これは、もちろん、重油・軽油不足と繋がる話である。