病みっ子トラブルメーカー小話
「病みっ子トラブルメーカー」のネタバレ有
前提
この物語は、前作「すーぱーうるとらうさぎらっしゅ」以上に、作者であるお湯めのの「好きなもの」が出力した創作物です。また、同時にお湯めのの「心のもやもやや過去のトラウマ」を表現として消化し、自分の作品に利用する目的でも作られました。そのため、「作品を通して何が伝えたいか」という点はあまり考えていません。相当癖のある作品だと思います。
私は、創作において作者よりも作品に集中してほしい気持ちが個人的に存在し、自分のことを語ることは意図的に避けている人間です。しかし、本作品「病みっ子トラブルメーカー」は作者自身の実体験も混じっているため、例外として作者自身のことも軽く触れようと思います。苦手な方はこの先は、読まなくても大丈夫です。
お湯めのについて
私は、数年前から患っていた鬱病に加えて今は統合失調症を患っています。
鬱病の症状(統合失調症の陰性症状も)では、心臓の動機、希死念慮や自責、集中力低下、忘れっぽくなる健忘などか現れています。
統合失調症の陽性症状では、周囲の音に敏感になったり、イライラが止まらなかったり、軽い被害妄想があったり「死ね」「ブス」「絵が下手」など自分を攻撃する幻聴が日常生活を送るうえで常に聞こえています。薬がないと症状が悪化する状態です。
どちらも精神科の処方薬で多少マシ程度になってはいますが、完全には消えていません。
私が精神疾患に患った原因は断定できませんが、おそらく家庭環境と高校生時代のストーカー被害が影響していると臨床心理士や心療内科医の方から言われています。
正直に申し上げますと、家庭環境は、あまり良くありませんでした。
私の家族構成は、母と父と兄の4人家族です。
私の母親は、情緒不安定でヒステリーを持っています。
普段は温厚ですが、一度怒ると手がつけられない人でした。人間性は、零雨とりりかの母親に近いです。
作中に登場する「育て方間違えた」「知恵遅れ」「誰がお金出したと思ってるんだ」等の言葉は実際に私が母親から言われた言葉です。母方の親戚は自殺者や精神病院の入院患者がいて、祖母はパニック障害を患っており、正直母親もなんらかの精神疾患を患っていると思いますが、彼女はなぜ自分が病院に行く必要があるのかというスタンスで生きているため一度も病院に行くことなくこのまま人生を終えると思います。
私の父親も別に良き父親ではありませんでした。
普段は夫婦仲はよいですが、酒癖が悪く、仕事人間で、基本的に家族には無関心で、気分屋でこだわりが強くモラハラ気質なところがあります。
幼少期は、なぜ母と父が結婚し子供を作ったのか分かりませんでした。
幼少期の私は、両親に嫌われたくない一心で両親のご機嫌を取ることも多かったです。兄は、私以上に、両親のご機嫌をとる係になりました。私達は、子どもであるにも関わらず大人である父や母よりも大人になる必要がありました。
兄は、私よりも社交的で優しい頭の良い人間ですが、この環境下のせいで私以上に情緒不安定な人間になりました。
彼は、我慢を溜め込むくせがあり、ある日突然爆発することがあります。怒ったときの母と同様に、物を投げつけたり壁を破壊したり大声で怒鳴るのです。しかし、彼も被害者だと思います。
今現在私は少しづつ自立して両親とは距離を置いています。両親のことは愛してるのかどうかすら分かりません。私は今まで両親が怖く、真面目に学校生活も学業も頑張っていた方の人間でした。反抗期らしい反抗期が来た覚えがあまりない為、今が遅めの反抗期と言えばそうかもしれないです。両親は、私が鬱病が判明した時期あたりから少しだけですが、優しくなりました。しかし、過去に彼らに言われた発言が刺さって抜けないまま私は今年成人になってしまいました。私が「病みっ子トラブルメーカー」を制作した理由の一つに、過去の昇華があります。過去はどうやっても過去であり、消えることはありません。私は両親への期待は捨て、この先仲良くなる気も無いですが、両親のために自分の身をボロボロにさせるのも苦しく辛いことだと考えました。そうして、どうせなら辛いことも悲しいことも作品表現として流用してそれで自身の抱えるストレスや嫌な気分悲しい気持ちが少しでも気が晴れることを望み、「病みっ子トラブルメーカー」を制作しました。
病みっ子トラブルメーカーの原案
すーぱーうるとらうさぎらっしゅと同様に、病みっ子トラブルメーカーのキャラデザの大半は、私が中学生の時に考えたものです。当時はMARETUさんの楽曲やメンヘラチャンなどの「闇深いボカロ」「病みかわいいなるジャンル」が流行っていた影響で、病んでもないのに「カッター」やら「お薬」やらのモチーフを描いていた覚えがあります。中二病というやつです。つぎはぎリリカ、ラボナ、リーゼ、ハルシオンの原案はその時考えました。ただ、木具零雨の存在はそこにはなく、特にストーリーもない百合に近いものでした。タイトルも「ハッピー☆リ○カ同盟」みたいなどうしようもない感じでした。しっかりしたお話として書き起こしはじめたのは高校生辺りからです。
りりかと零雨の原案について
ラボナリーゼハルシオンが妄想という設定は最初からありましたが、りりかと零雨の正体が今より複雑なものでした。
まず、零雨の原案は、中年のきもおじさんでした。
そして、りりかの原案は小学生の女の子でした。
つまり、原案では自分のことをイケメン若医者だと思っているおじさんが小学生女児を助手のナースにみたてて誘拐したという話になるはずでした。
…この辺の設定は没になりました。理由は簡単で、こんな救いようのない話を私が見たくないからです。
作中人物のモデルについて
「すーぱーうるとらうさぎらっしゅ」には登場人物にモデルはいませんでしたが、「病みっ子トラブルメーカー」は現実に近いこともあり、モデル?もいました。
木具零雨 kigu reiu
加害者。
特定のモデル人物はいませんが強いて言うなら昔の同級生とその他の要素を混ぜてできた総合的な存在です。
目を覆う黒髪という要素に黒シャツ黒ズボンという全身黒色のコーデ。加えてギザ歯という異質な特徴があり少しの不気味さを感じるようなキャラデザインでもあります。華やかな女性陣と比べるとパッとしないような、シンプルなデザインを目指しました。絵の表現としてイケメンになってますが、だれもが振り向く美男子というわけではないです。りりかと握手していたモブのほうが顔が整っている設定です。
鐘田りりか kanada ririka
被害者。
私の友人や知人の総合的なイメージでできた複合体的な存在です。
見た目は私の好きな女性アイドルがモデルです。作中の通り、相当の美人であることがわかります。
黒髪ハーフアップにリボンという女優よりもアイドルのような見た目です。
作中では明言されていませんが、量産型やガーリーなファッションを好んで着てるらしいです。
服のデザインより先にカラーリングから決めました。リリカと対になったときに色が可愛いデザインです。私はリリ零より零りりが好きです。
ラボナ
ワガママな子。
暴言の多さは中学時代に通ってた学習塾の塾長が元となっており、総合的な箇所は某インフルエンサーさんがモデルになっています。モデルとなったインフルエンサーさんの破天荒さは個人的に惹かれる点があり、ラボナにもその破天荒さが反映されています。クセは強いですがそこが愛らしくお気に入りのキャラです。
リーゼ
クズな子。
生活のだらしなさは、私の親戚がモデルになっています。
私の考えうる限りのクズのイメージもモデルになっています。
マフラーは原案の時からありましたが黒基調のカラーリングやゴシック地雷系なデザインが固定したのは最近です。
ハルシオン
泳ぐのが得意な子。
お兄ちゃん大好き設定は私の幼少期から来ています。
彼女がドクターの恋愛対象でないのは「妹」であるからというのが大きいです。
中学生の時によく描いていたキャラでもあります。当時はつぎはぎリリカと仲が良かった設定です。
マジカルナースのリリカ
ピンク色の妄想。幼少期に関わった看護師さんの総合的なイメージと、小学校の時に好きだった女性の先生がモデルです。誕生したのはつぎはぎリリカや零雨よりも後で、比較的最近です。こんなお姉さんに人生むちゃくちゃにされたいでしょ?これは裏設定ですが零雨は毒親のせいで幼少期から行動が制限されており、病院くらいしか年上の女性と接する機会がなかったため、理想の女性像というものがこのようになったのだと推測できます。零雨がナースフェチというわけではないです。
クロザリル
救済ちゃんという中学生の時描いてたOCがデザインの元となっています。
レキサルティ
姫カットのお嬢様。作者はこの薬でアカシジアが出ました。
サイレース
気弱なお姉さん。マスクしてますが舌が青いです。
前作「すーぱーうるとらうさぎらっしゅ」との関連性
「病みっ子トラブルメーカー」は、「すーぱーうるとらうさぎらっしゅ」のアンチテーゼ的な側面が存在します。
「すーぱーうるとらうさぎらっしゅ」では井我すいりの「全世界に愛されたい」という願望が物語のテーマとなっていますが、「病みっ子トラブルメーカー」では木具零雨の「1人を愛したい」という願望が物語のテーマとなっています。世界線や物語上の繋がりはありませんが、「病みっ子トラブルメーカー」は「すーぱーうるとらうさぎらっしゅ」の続編作品だと思います。
2作品の対象的な点は他にもあります。
例えば、
・井我すいりは小学生の女の子、木具零雨は成人の男性
・うさぎは空の月だが、くらげは海の月
・親からの愛情と、親からの虐待の対比
・他者に自分の全てを受け入れられることと、他者の全てを受け入れること
などが挙げられます。
次回作について
活動及びゲーム制作は一旦休みますが、構想は練っております。
本命ゲームの制作前の息抜きで短編歪みゲーを挟む可能性が高いです。
「絵描きのクノウ」
純粋な絵描きの遺作を見たいが為に、クノウという絵描きを絶望させるゲームです。
本命は下記の「プリズムが或るプリズン」です。
「プリズムが或るプリズン」のテーマは愛×鬱×絶望だと思います。
自☓志願者である女の子がきれいなところで生涯を終えるために、癖の強い仲間たちとクソみたいな監視国家から脱獄するみたいな話です。
主人公のルーシィは鬱病を患っており、誰がどうみてもメンヘラです。
脱獄のために様々な道具を作れる天才ロリ、ロリコンでマスク依存症のお嬢様、ガスマスクを被った中二病の少女、ビッチな黒髪メカクレ女、ひきこもりのメガネ少女など
と、登場人物が全員曲者ぞろいのギャグありシリアスありゲームです。
多分RPGです。百合多めです。
ちなみにこちらは前作、前々作同様に鬱展開ではありますが、ハッピーエンドが約束されています。



コメント
9先ず過去の経験をゲームとして昇華してくれたことへ心からの感謝。
精神がまいってるときに止まらない自責や世界からの浮遊感、愛着形成が歪んでしまったからこその世間からは相容れない愛の表現、ふとした暇に入り込む希死念慮、寝てしまうことで明日が来る絶望、最後の砦の妄想それ自体を見ることが目的なってしまう倒錯(少し解釈を間違ってるかも)など
これらの表現や心理描写は経験した当事者にしか分かり合えないものでしょうし、記憶の引き出しにあることそれ自体が辛いことでしょうから改めてこの作品を世に出してくれたことへ感謝します。
最後の鐘田りりかに対する愛の形が結局は自分を満たすためにしか存在しないのが愛憎を抱いており手本だった母親に似てくるところに宿業を感じました。
過去の回想にでてくる叙情的ですっと入ってくる独白、周りの小学生たちセリフからでてくる家庭環境から「普通」から突き離されていく感覚、ハルシオンの存在、これらがプレイヤーに感情移入や考察の余地がありとても楽しめました。
質問になってしまいますがラボナが言っていた「屋上に天使はいない」は元ネタがあるのでしょうか?
拙い長文失礼しました。
エンド回収の量と物語のボリュームがとても大きいため、プレイする手を止められません、!
中途半端な断薬によってより苦しんでいく零雨くんの姿や主人公の主観に飲み込まれていく感覚は他では味わえません、、!
最高のゲーム体験をありがとうございました!✨️✨️
本当にこの作品を作ってくれてありがとうございます。想像し難いほど辛い原体験や精神疾患の当事者である作者様だからこそ作り上げられた作品であると感じています。絵も演出も脚本もすべて素晴らしかったです。私もいつか作者様のように辛さや過去も全部昇華させ、観客にぶつけられるような表現者になりたいです。拙い文章ですみません。これからも頑張ってください。次もその次の作品もずっと応援しています。
キャラデザや世界観に惹かれて壊れかけのPCに鞭打ってクリアしたらいつの間にか17時間!? これまでたくさんの精神疾患がテーマのゲームをプレイしてきましたが私はこの作品が1番好きです!
私自身様々な精神疾患、発達障害を併発しているのもあり良い意味で非常に刺さりました 周りの理解の低さ、家庭環境、希死念慮、自分にしか見えない存在、誰かによる監視...ほとんど木具零雨に自己投影しながら夢中でプレイしてました。 あ、因みリーゼが最推しだったのでアレはめちゃくちゃ効きましたw
リーゼもサイレースも一般名で処方されたことあるからどっちもすぐ好きになりました✨
拙く語彙力のない長文になってしまい尚も書き足りないのですが...
最後に..制作中思い出したくない事も様々な苦難もたくさんあったと思いますが...産まれて、生きて、そして「病みっ子トラブルメーカー」を制作してくださって本当にありがとうございます...! 今後の活動も楽しみにゆっくりお待ちするので、やりたいと思った時だけ少しずつ進めて下さると嬉しいです!