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ヤジロベーのゆううつ/Novel by ごうけつぐま

ヤジロベーのゆううつ

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「悟空が魔人ブウを倒したか・・・・」
ヤジロベーがカリン塔で呟く。「なんじゃ、さびしいのか?」カリン様が聞いてくる。ヤジロベーは「そんなんじゃねえよ、ただ、これからどうなるんだろうって思っただけだ」
魔人ブウが倒されて地球は確かに平和になった。しかし、戦士たちは目標を失い、
毎日、ボーッと過ごす毎日だった。ヤジロベーもカリン塔で何をするでもなくぼんやりと過ごすのだった。
「なあ、カリン様、仙豆はもう作らねえんだろ?」ヤジロベーは仙豆を悟空たちに届けることで自分も戦いに参加できていたと考えたのですが、
「仙豆などもう要らんじゃろ」とカリン様はヤジロベーの顔を見ながら言いました。
「いやあ、戦いは嫌いだったけど仙豆持って行ったりって結構楽しかったからなあ」今までを思い出すように遠い目をして言うヤジロベー。ヤジロベーも中年になって感傷的になっているんでしょう。ひとつの時代が終わった寂しさを感じていました。もう自分は表に出ることはない、そう感じてカリン塔に居座りながら自分の存在価値、その意味を考えずにはいられないのです。
「天下一武道会に出て見んか?」いきなりカリン様が聞いてきました。
ヤジロベー「えっ?」
カリン様「お主ならいいとこまで行くと思うぞ」
ヤジロベー「でも俺、戦いなんて・・・・」
カリン様「こんなこと言うのもなんなんだが、お主は神様のところで修行したとき、真面目にやっていれば舞空術も
技も出来たと思うぞ、あのヤムチャやクリリンすらも出来たんじゃからな」
ヤジロベー「俺とあいつらは持ってるモノが違う!あいつらの方が優れているし・・・」
カリン様「本当にそう思うか?」
ヤジロベー「当たり前じゃねえか!」
カリン様「わしは知っておるぞ、悟空と初対面で互角に戦えたのは偶然ではあるまい。あの時点では他の奴らは悟空にはかなわなかったのじゃからな。しかも悟空はかなり本気だったと思うぞ」
カリン様の言葉に動揺するヤジロベー、今までは自分は悟空の仲間では最も弱いと思っていたから・・・
自分のことを認めてくれるカリン様、お世辞とも考えたけど、仙人がお世辞を言うかなと思い直し、
「でも、今から修行する気も起きないよ」と言ってみるけど明らかに動揺を隠せないヤジロベー、そんなヤジロベーにカリン様は「お主は空を飛べないのか?」と聞いてきました。「ああ、そうだよ」とぶっきらぼうに答えるヤジロベー
「いや、お主は飛べないのではない、飛ばないのじゃ、飛べるようになると戦いに参加せざるを得ない、参加しないためには飛べない方が都合が良い、そう考えたのではないか?」
自分の真意を見抜いたカリン様に本音はそうだったんだと気づかされショックを隠せません。
「確かに人造人間の時、ブルマに「飛べない」と言った。でも、それは言い訳でしかなかったんだな」今までの後ろ向きの人生を思い返しため息をつくヤジロベー。悟空がいないならと武道会に参加しようと思いました。

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