「前例のない水準に達した」。プーチン氏が誇る中ロ関係と共同声明に透ける力関係<渡辺玲男編集委員のロシア・ウオッチ>#34

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ポイント三つのポイント

 ・イラン巡る温度差
 ・強まる対日けん制色
 ・日ロ対話に中国ファクター

 5月中旬、米国のトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領が立て続けに中国・北京を国賓として訪れたことが大きなニュースになりました。各国メディアは、中国側が米ロ首脳をそれぞれどう待遇したかを比較して詳報。交流サイト(SNS)上では、中ロ首脳会談の方が米中首脳会談より椅子が立派だったと写真付きの投稿も拡散しました。

■比較自体がメリット

 プーチン氏は習近平国家主席との会談後の共同記者発表で「ロシアと中国の関係はまさに前例のない水準に達し、 発展を続けている」と強調。ロシアメディアは「大統領の中国訪問が、世界の大手メディアで最大の話題となった」(イズベスチヤ紙電子版)などと大々的に伝えました。ウクライナ侵攻を続けるロシアにとって、米国と並ぶ「大国」のように世界で注目を浴びること自体にメリットがあったと思います。
 二つの会談の明確な違いの一つは、米中両国が会談の成果をそれぞれ発表しただけだったのに比べ、中ロ両国は両首脳が署名した共同声明を発表したことです。声明には経済、安全保障、文化など幅広い分野での協力がこと細かく書き込まれ、A4判の紙に印刷すると40ページ近くになります。ロシアのペスコフ大統領報道官は記者団に、今回のプーチン氏の訪中について「真の価値は儀式的な装飾品ではなく、その内容だ」と述べました。中国側の歓迎ぶりを米国と比較するのではなく、会談の「成果」に目を向けるべきだというわけです。
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■宙に浮くシベリアの力2

 ただ、今回の中ロ首脳会談の結果をみると、ロシアの思い通りに進んでいないとみられる点が複数あります。...
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