結婚に関する不都合な真実
今日本において明確に結婚を拒否する男女が増えている。例えば内閣府に内閣府による令和4年独身男女の結婚願望調査で20代女性で結婚願望あるのは64%、20代男性で54%。既に20代男女においては半数近くが結婚願望がないのが現実だ。
更に調査では結婚意思なし…明確に結婚を拒否している男女は女性においては14%、男性においては19%もいる。これは女性においては6~7人に1人、男性は5人に1が結婚拒否勢であることを示しており、もう彼等を珍しい存在と見做すのは難しい。
こうした情勢でインターネットでは「結婚するな派」と「結婚すべき派」の間で定期的に論争が起こっている。前者の男性側の主張はこのような感じになるだろう…「男性は結婚したら小遣い制度として経済的自由を奪われ、更に時間や交友関係も制限される。そして妻にDVされても相談機関は男性を相手にせずシェルターもない。司法も当然味方になってくれず、離婚ということになれば親権と養育費を奪われる」と。
1方で後者の主張は次のような感じだろう…「それは1部の極端な例だ。インターネットのエコーチェンバーで彼等はあまりに異性を悪魔化してる。大半の男女は仲良く幸せに暮らしてる。それに独身者は大体悲惨だ。彼等は現実を見るべきだ」と。
ここで前者は如何に現代の結婚制度が男性不利に作られてるか?等を語り、後者は「ネットは幸福より不幸の方がアテンションを引ける」「そもそも現状に不満のない人間はネットにあまり発信しない」等とインターネットは如何にエコーチェンバーが起きやすいか語る。これに関して独身者・反結婚派は自分の選択や現状が肯定されるような情報を探すだろうし、既婚者・結婚派も然りであり、互いに互いの見たいものを見てるだけ…的などっちもどっち論では誤魔化すのは不可能だ。何故なら「真実性」というファクターにおいて両者は明確な違いがあるからである。
結論から言えば後者は「現実を見ろ」と言いつつ、現実を見てない典型的な現実教のそれだ。ここでは彼等の語る「現実」が如何に根拠がなく、単なる偏見に基づいているか?を解説していく。結婚派の語る結婚の利点は大きく分けて「幸福」「充実」「孤独」「健康」の4つだが…
幸福な既婚者
まず既婚者の方が幸福度が高い。それ自体は事実である。日本において明治安田生命が2018年に行った「人生100年時代の結婚に関する意識と実態」によれば、幸福度において男女ともに未婚勢より既婚勢の方が「幸せである」と答える傾向が高い。具体的には40~64歳の男女においては既婚者は8割以上が「幸せだ」と答えたのに対し、未婚者で「幸せだ」と答えたのは女性で7割、男性で5割である。
しかしながらこの結果をもって「結婚は幸せに結び付く」とは言えない。何故なら結婚というシステムは「そもそも幸福じゃないと結婚出来ない」仕様になってるからだ。特に男性における不幸要素…低所得、無職、低い社会的地位、精神疾患etcが如何に結婚から遠ざけるか?は説明する間でもないだろう。このグラフだけでは「結婚は幸福に寄与するのか?」は語れないのである。
そこでこの手の問題に決着をつけるべく、リチャード・ルーカスは24000人以上の個人を対象にした15年間の縦断的データを解析した。これは結婚前後の幸福度やライフステージの状態を勘案したうえで。結婚が幸福度に与える影響を追跡する研究だ。その結果は以下のようなものだった。
・結婚して結婚生活を継続してる人間は結婚式の頃に幸福感が少し高まるが、後は独身の頃の幸福度に戻る
・結婚して離婚する人間は結婚式が近づくにつれて不幸になり、離婚して最悪になる
・上記の傾向は男女ともに当てはまる
端的に言えば「既婚者が幸福なのは独身時代から幸福なのが原因。結婚自体は幸福には寄与しない」ということだ
また発見した傾向が他研究においても示唆されるか確かめるべくリチャード・ルーカスは結婚した人間と離婚した人間の研究の統計分析(メタアナシリス)を発表した。その内容は雑に言えば「離婚した人間は最悪だったけど時間経過と共に(相対的に)幸せになっていったよ。結婚した人間はやはり結婚当初が幸福のピークで後は横這い~減少だね」というものだ。以下に実際の結婚と離婚における幸福のタイムラインを貼る。
「AWB = 感情的幸福度」「CWB = 認知的幸福度」「LS = 生活満足度」「RS = 人間関係満足度」
これで彼の研究は再現された(確証が高まった)。上記のタイムラインを見ると「つまり結婚しても幸福度は増さず、逆に不幸になる可能性があると結論出来るんじゃね?」と言うことが出来るように思えるが、研究者は「結婚前にすでに結婚式を控えて普通より幸せになっていたんじゃね?だから結婚を予定する前の幸福度に戻っているだけじゃね?」という可能性を指摘する。どちらが妥当であるかは現状答えはないが、何れにせよ「結婚は不幸な独身者を幸福な既婚者に変えるモノではない」ことは確かだ。
不幸な独身者
というのは我々のバイアスである事が示唆されている。端的に言えば実証的研究で「我々は既婚者を幸福と思ってるのではなく、独身者を不幸と思っており、またそうであって欲しいという差別意識を持っている」事が明らかになっているのだ。
例えば480人の成人に独身者とカップルの経歴を評価させた実験では、両者にはソレ以外の差異が乏しかったにも関わらず独身者はカップルに比べて厳しく見られた。特に「この人間は独身でいることを選んだ」という情報を与えると、その独身者は惨めで不幸で温かみがなく社交性に欠ける…と散々な評価を受け怒りと軽蔑を表明されたという。また「独身でいたくない独身者」に関しては同情を示す傾向にあった。
また我々は所謂独身貴族について厳しく見がちである。彼等がどんなに自分は幸福で充実してる…と主張しても、それは強がりやイキりであり年齢を経る毎に誤魔化しが効かなくなっていくと思いがちだ。しかし実は独身者のそれは単なるイキりでないことが様々な研究で示唆されいる。
5年間独身でいる人と結婚生活を続ける人を比較した研究では幸福は既婚者の方がよかったが、独身者は自立や個人の成長において既婚者よりも意欲的であることが判明した。というか既婚者はそこら辺諦めてしまうらしく「人生を改善する試みは諦めた」と答える傾向が強かった。
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/019251398019006001
更にヨーロッパ31カ国の20万人以上の成人を対象にした調査の大規模な分析でも、独身者(離婚者含む)は既婚者よりも自由、創造性、新しいことへの挑戦といった価値観を重視している事が判明し、また実際により多くの感情的利益を得ていることが確認された。
https://psycnet.apa.org/record/2017-42441-001
これは定量的に見てもそうらしく、金沢聡が科学者280人の伝記データベースを分析した結果、年齢に関係なく結婚した科学者はその時点で伝記に加えるような業績を残さなくなる傾向を発見した。1方で結婚を避けた科学者は50代後半までかなり生産的であるという。
https://www.sciencedirect.com/journal/journal-of-research-in-personality
孤独
に関しては複雑だ。結婚は離婚を考慮しない場合、最も身近な隣人を作るし子供も誕生するが、それはそれとして結婚自体は周囲の関係性を断ち切らせる効果があることが判明している。Xでは独身者?の嘆きとして「友人が結婚や出産した結果、段々だと話が合わなくなったり付き合えなくなったりで、自分だけ置いて行かれた気分になる」的なポストがバズりやすいが、これは逆に言えば「既婚者にとっても結婚や出産は周囲との関係が切れる契機である」ということだ。
定量的な研究として65歳未満のオランダ人3000人を
・恋人のいない独身者
・恋人のいる独身者
・結婚してる子なし
・結婚してる6歳未満の子あり
・結婚してる6歳以上の子あり
・子供が独立した既婚者
と6つのグループに別けて友人との関係を調査したものがある。研究では次の4つの質問を投げかけた。
・友人の数…親友を最大5人まで挙げて
・友人との接触頻度…1か月にどれくらいの頻度で話すか?
・共通の友人…カップルの場合、その共通の友人の割合
・友人と過ごす時間
そして6つのグループ間で友人の数と友人の接触量を分析したところ、結婚してライフステージが進むごとに友人の数や接触頻度が減る事が判明した。まぁ物理的に色々制限されるのだろう。また本題ではないが研究では興味深い事に、高学歴の人間ほど友人の名前を多くあげるが、高学歴の人間ほど友人との接触頻度は低い傾向が発見された。
https://psycnet.apa.org/record/2003-07008-003
健康
に関しては離婚リスクが最悪であり、離婚率を雑に3割とした場合「未婚者より既婚者の方が自殺しやすい」計算となることは以前noteに書いた。
またインターネットでは「未婚男性は67歳ぐらいで半分は無くなる。これは既婚男性より14年早い数字だ」ということがよく話題になる。
しかしコレは正確ではない。何故ならば「未婚男性」と「既婚男性」では母集団の年齢分布が大きく異なるからだ。日本はよく言われる通り元々は皆婚社会ではあり、1950年台までは50歳時点の男性の未婚率は1割程度だった。当然に母集団の年齢は高い。その為2020年における死亡時年齢も当然高くなる。
1方で未婚率は皆様がご存じの通り後に生まれた世代ほど上がる。当然に母集団の年齢は若い。従って死亡時の年齢も当然若くなる。
この要素を加味して2020年の統計を分析すると、65歳以降の未婚男性の平均死亡年齢は81.79歳で既婚男性は85.16歳になる。既婚男性の方が長生きであるが、そこまで極端な差はないと言っていいだろう。
とここまで読めば分かる通り、結婚派のいう結婚の利点はどれも空想と偏見に基づくものである。1方で非婚派の主張するリスクはどれも現実のものだ。男性がDVを振る別けれた際に逃げ場がないこと、司法が1方的に女性の味方をすることは私もnoteで書いてきた。
またお小遣い制も親権も現実のものだ。非婚派の主張は当然に多少の誇張や悲観的過ぎるきらいはあるものの、結婚派の印象論やレッテル貼りや権威に訴える論証のソレとは比較にならないぐらい地に足のついた主張である。そして上記の研究が示す通り、基本男性は結婚しても幸せになる事はないが不幸になるリスクが(離婚を考えなくても)僅かに増える。
私自身は結婚すべき派である。しかしながら、こうしたファクトを踏まえて「結婚したらとにかくアドだ」とは決して言えない。1応過去に男性を幸せにする…までも行かずとも積極的に不幸にしてこない女性の探し方を書いたりしたが…読めば分かる通り、そういう女性ですら今の日本には殆どいないのが現実だ。
余談
離婚リスクや結婚制度における男女の非対称性に関してはどうやっても正当化出来ないので、今後も益々非婚派が増えると思われる。実際に先進国では事実婚が結婚に代わる地位につきつつあり、欧州での婚外子比率は右肩上がりになっている。
また2023年には日本の男女論の先を行く韓国において8割の国民が事実婚など多様な結婚形態が認められるべきだと考えていることが明らかになった。恐らく日本でも今後はこうした形の男女の在り方が徐々に増えていくことだろう。
https://www.afpbb.com/articles/-/3494076



コメント
7というか男は結婚したら自分の幸せを求めるな。奥様と子供のために働いて死ね!
既婚者男性は自分の幸せを求めると家庭が崩壊する。
既婚者女性は自分の幸せを求めると家庭がうまくいく。
というか結婚する人数が少なかったり、少子化の原因は
女性を幸せにできない、稼ぐこともできない、頼りのない男どもが原因だろ。
結婚後に男性が小遣い性やDVを受ける原因は
奥様になめられた結果なんだから、法律や社会が助けないのは極めて当然だろ。
>STAKUROW
徹頭徹尾論理破綻している様子から中高年女性でしょうかね。
既婚者男性は自分の幸せを求めると家庭が崩壊する。
→意味不明。自分の幸せがもしかして風俗とかギャンブルを想定してますかね。非常に視野が狭く幼稚。
既婚者女性は自分の幸せを求めると家庭がうまくいく。
→意味不明。自分の幸せを求めた結果、托卵・DV・不貞行為など盛りだくさんですが。家庭はぶっ壊れてますよ。
というか結婚する人数が少なかったり、少子化の原因は
女性を幸せにできない、稼ぐこともできない、頼りのない男どもが原因だろ。
→幸せにするに値する女性が少ない、どれだけ稼いでも不満を漏らす、離婚で資産と精神的な支え(子供)を奪われる、能力体力が著しく低いうえに人格までも失った現在の日本女性を幸せにしようという奇特な方が減っているのです。
結婚後に男性が小遣い性やDVを受ける原因は
奥様になめられた結果なんだから、法律や社会が助けないのは極めて当然だろ。
→なめる、なめられるという幼稚な論理がなぜ法律や社会に関係あるのか。醜いおばさんは当然若い男に舐められると思いますが、法的な保護を受けられない理由になる?
666さん
STAKUROWさんはネタで言ってるだけですよ
狂人noteや別のnote(結婚と出産に幻想持ってるから購読やめたけど)では女性に対してかなり痛烈なコメントしてますし。
mochidonさん
正直、ポンデ氏が離婚したらどうなるか見てみたい自分がいます。
40過ぎて子供を持ったことだけが自我の拠り所っぽいんで、それを失ったら狂うか自◯するのではと思ってます。
(って言うかそうなってほしい)