逮捕された大坂容疑者(左)と近藤容疑者(右)
逮捕された大坂容疑者(左)と近藤容疑者(右)

「先生もやっていたよ」

前出の男性経営者も、近藤容疑者からセミナーに誘われ、トラストを勧められた。

「近藤先生の奥さんですから、顔を潰してはいけないと思い、セミナーに足を運んでいた。ただ正直なところ、そんなウマい話があるわけがないと思っていました。不信感を抱きながら出資した理由は、近藤容疑者から『先生(近藤弁護士)もやっていたよ』と告げられたからです。先生がやっているなら間違いないと思い、出資をしてしまった」

2023年6月、男性経営者は5000万円、彼の妻も2000万円を出資し、「秘密保持契約」を結んだ。これはいわば、「誰にもトラストの内容を伝えてはいけない」という内容の確約書だ。

間もなくすると、元金用と利息用として口座が2つ開設され、同時に、「事業主として海外で会社も設立した」と通達されたという。

「すべて英文の契約書でした。言われたとおりにサインをしました。近藤容疑者が『面倒ならこっちでサインをしておくから』と言ったので、途中から彼女に任せていました」(同前)

近藤容疑者
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その後、2023年7月には利息分の1%が利息口座に入金されたそうだ。金額は50万円。引き出すことも可能だったが、「利息分を元金口座に移動させれば積み増しもできる」との助言を受けた。男性経営者は利息分を積み増していき、1年後には元金口座の残高は5670万円になった。この男性のように、利息を積み増していく出資者は多かったという。

ところが、2024年6月に事態は一変する。

無登録で海外金融商品を勧誘したとして、証券取引等監視委員会が東京地裁にGIL社の違反行為の禁止及び停止を命ずるように申し立てたのだ。この事実を一般紙が報道したしたことで、出資者は大騒ぎになった。

出資者はどのような説明を受けたのか。前出の出資者の女性によると、

「金融庁の指示で日本支社を解散しなければならないけど、トラスト自体は本物だから安心してほしい。(GIL社の本社がある)ロンドンにあるトラストは機能している。口座も動いているから大丈夫です。ただし、業務違反になるので今後は我々が仲介に入ることができません」

といった内容だったという。

当然、出資者らの解約は殺到したが、解約は申請から4ヵ月後と定められていた。元金口座から預金を引き出そうとする出資者も相次いだが、口座は凍結され、出金できない状況に陥った。現在も毎月メールで「利息の入金案内」だけが虚しく届くそうだが、利息の入金は完全にストップしているという。

「口座からお金を引き出せない理由について近藤容疑者に聞くと、『マネロンの疑いがあるので口座を止められた。今はイギリスで審査をしている』と伝えられました。その時の会話で出てきた名前が大坂容疑者です」(前出・男性経営者)

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