<春季東海地区高校野球大会:享栄-津商>◇23日◇1回戦◇岡崎レッドダイヤモンドスタジアム
春季県大会の各県1位校と2位校の8校が対戦する春季東海地区大会。今年は愛知県が主管となって岡崎レッドダイヤモンドスタジアム(RD)と小牧市民球場で開催される。
初日の岡崎RDの開幕試合は、愛知県1位の享栄と三重県2位の津商との対戦となった。今春の享栄は名古屋地区予選決勝トーナメントで名古屋、中部大春日丘、星城、愛工大名電を下して1位校として県大会進出。県大会でも順調に勝ち上がり、準々決勝では力のある豊川に5対4と競り勝った。準決勝でも愛工大名電に6対5と名古屋地区大会の返り討ち。決勝では、躍進著しい中部大春日丘を8対3で下しての優勝だ。中部大春日丘は昨秋に敗れている相手でもある。しっかりと雪辱を果たしたと言っていいであろう。享栄は今大会でも優勝候補に挙げる声もある。
対する津商は、公立校が頑張っている三重県を引っ張っていく存在でもある。県大会決勝では、同じ公立校の昴学園に3点リードしながら逆転されて準優勝となったものの、準決勝では昨秋の県大会優勝校でセンバツ出場も果たしている三重に5対0と完封勝ち。準々決勝でも伊勢に18対0と無失点で勝利しており、しっかりとした守りのチームであるということも証明している。
今季の享栄はタイプの異なる複数の投手がおり、投手陣は非常に多彩だ。大藤 敏行監督は「現段階では、誰がエースとは決めきれていないけれども、試合を任せられる投手は多く層は厚い。怪我で外れている選手も夏までには戻ってこられそうなので、さらに厚くなると思う」と、手ごたえは感じている。実際、この春は名古屋地区の一次、二次予選から県大会を通じて負け知らずの11勝0敗だ。
この日は、そんな中から背番号10の坂本 亮太投手(3年)が先発マウンドに立った。中学の強豪チーム・東海中央ボーイズ時代から注目を浴び、横浜の主将・小野 舜友内野手(3年)、中京大中京の主砲・荻田 翔惺外野手(3年)らと並び、「中学BIG5」としても話題を呼んだ逸材だ。ストレートは常時140キロ後半を記録するスピード派。打順も「4番・DH」で名を連ねている投打の二刀流選手でもある。この日の試合では4打数4安打1打点とバットで活躍を見せた。マウンドは3イニングで降り、以降は打撃に専念ということになった。
4回からは、大藤監督が「今のところは、一番安定している」という上江瀧 拓未投手(3年)を送り出した。4イニングを投げて被安打は2だったが、7回には四死球で2死二、三塁のピンチを作ったが、最後は三振できり抜けた。
そして、その裏に2死走者なしから四球と坂本選手の右前打で一、三塁とすると、5番・大森 皓太選手(3年)が二塁打で2者を帰して4対1とリードを広げた。このリードを貰って公式戦初登板という190センチ93キロという大型投手の岩田 健蔵投手(3年)が任された。岩田投手は、制球には、いくらかバラつきがあったけれども、大森捕手がしっかりリードしていた。9回は2四球を与えてしまい、最後は4人目の左腕・近藤 優投手(3年)が締める形となった。
大藤監督は、「このチームでは、派手な勝ち方は出来ないけれども、ぎりぎりの戦いをしながら、こうして負けないということは大きいと」と、久しく扉を閉ざされている甲子園出場を、今年こそは何とか実現していきたいという思いは強い。
津商は、チームの課題として掲げていた中盤の粘りで食い下がって、持ち味を示していっていたが、あと一つ及ばなかったというところだった。
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