正捕手に返り咲きへ 崖っぷちからはい上がった「巨人の人格者」は
「キャッチャーとしての責任感の表れ」
捕手は特殊なポジションだ。球界を代表する捕手として活躍した野村克也氏は、阿部監督の現役時代の成長ぶりを、週刊ベースボールのコラムで言及した時があった。 「キャッチャーは、年を取れば取るほど味が出る。私もかつては、キャッチャーとしての阿部の未熟さを、再三指摘してきた。彼はキャッチャー向きの性格ではないのでは、と言ったこともあったと思う。バッティングに関しては、天才的。ゆえに『自分がここに投げられたらイヤだ』という、バッター目線でリードをしているように感じられた。味方ピッチャーの心理や、相手バッターの狙いは、二の次だった」 「それが変わってきたのは、日本シリーズを何度か経験してからだ。キャッチャーにとって、一番の成長の場は、日本シリーズ。阿部も一皮、二皮とむけていき、やがて円熟の味を発揮するかと思われた。打者心理を逆手にとったようなリードも見受けられるようになったし、日本シリーズ(2012年)で先発・澤村拓一の頭をマウンドではたいた一件も、私に言わせればキャッチャーとしての責任感の表れであった」 試練を乗り越えた大城も捕手として円熟味が増している。交流戦でもチームのキーマンになることは間違いない。 写真=BBM
週刊ベースボール