photo by Gettyimages
photo by Gettyimages

生じる不信感

東北大のある教員に聞くと、博士課程の留学生への支援が削られていたことを知らなかった。教員にも広く周知されていないようなのだ。教員は「このままこの制度を継続すると、留学生は減少することが予測できる。これは国際卓越研究大学で目指す姿とは異なる」と危惧している。

東北大の博士課程への進学を考えていたものの、方針を変えた学生は日本人にもいる。修士課程2年に在籍するEさんは、修士課程修了後は就職することを決めた。その理由は、大学の一連の対応に不信感を抱いたことが大きい。

留学生のEさん(筆者撮影)
イメージギャラリーで見る
-AD-

1つは、今年4月から博士課程の支援が改悪されたLEAPについて、修士課程の学生には説明をしなかったことだ。現在ではLEAPの内容は大学のホームページで確認できるものの、修士対象の説明会は開かれていない。

もう1つは、「国際卓越研究大学」をめぐる大学の態度だ。まだ正式に認定される前の2024年7月10日に、学内で開催された説明会のことを、Eさんは次のように振り返る。

「説明会では学生から『運営費交付金の底上げを要求していくべきで、卓越大の認定は断るべきではないか』と質問が出ました。それに対して大学の幹部が、『世間では”毒まんじゅう”などと言われているが、それを食べずに餓死するわけにはいかないという判断をした』と発言したのです。これには驚きました。

毒まんじゅうは、安易に飛びつくと後で痛い目に遭うようなうまい話といった意味です。わかって言っているのかなと思いました。その時から大学が悪くなっていく予感を感じましたし、その通りになっています」

おすすめ記事