映画『名無し』丸山隆平「嫉妬する」俳優業への熱意とプライド、そして愛を語る【ロングインタビュー】

映画のインタビュー&取材漬けの日々是幸也

赤山恭子

映画『名無し』で、人の目には見えない狂気の力を持つ“名無し”の少年時代に出会い、名付け親となる警官・照夫を演じた丸山隆平さんにロングインタビュー。

今はいろいろなことに対して気を遣わなければいけないし、ルールも制限も多いじゃないですか。だから、『名無し』のような作品を通して、皆さんが感じている憤りとかを、ある種エンタメで発散するという、代理人みたいなことが作品になっている気もしています。かといって、模倣犯を生むためにやってるわけでは決してないですが。

本作には人に言えない悩み、葛藤を抱えている人物が出てきます。丸山さん自身は、普段悩み相談をもちかけられたりすると、どのように接しますか?

悩みについては、相談する人はある程度「こうしようかな」と答えが決まっているのかなと思うんです。だから、「聞く」が一番じゃないですか。ライターさんなんてそうだと思うんだけど、聞き上手の人っているじゃないですか。気づかんうちに引き出されてるから、そうであれたらいいなと思うけど、僕は逆で(笑)。僕は喋るのが好きなのか、相談して答えを求められたら応えたい気持ちが強いのか、むっちゃ喋っちゃってるときがあって。途中で「あっ、やばいやばい!置いてってるわ」みたいな。そのおせっかいさをもうちょっと間引けたら、聞き上手になれて、悩んでいる方に寄り添えるんじゃないかなと思います。

丸山さんに相談すると、聞いてもらえるよりも、丸山さんの話を聞けるというか。それもとてもうれしいヒントになりますよね。

自分では……寄り添ってるつもりでいるんだけどね(笑)。でも自分の話がおもろかったらええんやけど、自分で話していて「あれ、おもろいかな?」と思うときがあって、ミスってるときがあるやろうなと思っているんですよ。まだ自分で必死で精一杯だから、悩みを聞けたりするほどの度量は持ち合わせていない気がする。でも頼ってくれることに関してはうれしいから、付き合うつもりでいるんですよね。

結局なんか大体の抜け感としては、ごはんを食べたり飲んだりしながら聞くじゃないですか。最終、「何の話やったっけ!?」とヘラヘラして、悩み相談していたほうも馬鹿らしくなって笑ってる、みたいな(笑)。

逆に、丸山さんが相談することもあるんですか?

僕がする場合は……あ~でも、悩み相談については、何とか自分でしようとしてしまう癖があるかもしれないです。だから相談することは少ないかもしれないし、するより聞くほうがやっぱり好きかな。「どうしてるんですか?」と聞かれたりしたら、全部知っていること言っちゃいますから。

例えばSUPER EIGHTのメンバーや、周りの方に察せられて声をかけられるみたいなことは過去にありましたか?

昔はありました。20歳になってすぐくらい、デビューする前は、村上(信五)くんが声をかけてくれて、気づかされたこともありました。そのときは「大丈夫か?」と単純に心配してくれて、僕はヘラヘラして「全然大丈夫やで」と言ったんですけど、「いや、ほんまに聞いてるんやけど」と真顔で心配してくれて。意外と自分で気づいていないことのほうが多いんだなと、そんな風に言ってくれる人いなかったなと思ったことは過去にありました。