オールドメディアが響かない Z世代のリアル③
政治や経済、不動産といった硬派なテーマについて、専門家や当事者が対談する動画を配信するウェブメディア「ReHacQ(リハック)」が、若い世代の支持を集めている。立ち上げたプロデューサーの高橋弘樹さん(44)に聞いた。硬派なニュースを若者に届ける秘訣(ひけつ)はどこにありますか。マスメディアに足りないことは何ですか――。
――「なぜ献金拒否?政治とカネ問題…本当の解決とは」「円安は誤解?『責任ある積極財政』の本当の意味」といったReHacQの動画は、いずれも数万~数十万回再生されています。硬派なテーマでも若い世代がよく見ています。
日々のニュースが気になる。新しい情報や身の回りの生活に関する情報がほしい。そんな人間の本能があり、若い人でも賃金や就職、転職のこと、それに関する法律は気になります。
記事のポイント
・ReHacQが見られている理由
・なぜ同じようなテーマを扱う新聞は読まれないのか
・高橋さんが今、朝日新聞の報道に関わるなら……
・取材後記
新聞で「破綻」していること
――新聞も同じようなテーマを扱っていますが、若者にはあまり読まれませんし、記者として届いている実感もありません。
やはり、「高い」と感じている人が多いのだと思います。ネットがなかった時代は情報が限られ、新聞を取るしかありませんでした。ネットが出てきて、そこに無料の情報がある。情報を数千円払って買うというビジネスモデルが、破綻(はたん)しているのだと思います。
新聞には、貴重でいい情報がいっぱいあると思いますが、お金を払って手に入れる必要はない、と思われているのが単純な答えのような気がします。(購読料を無料にして)広告収入で稼ぐ「広告モデル」にしていくしかない、と思います。
――利用者にお金を払ってもらえるコンテンツを作ろうとしている私たちの考え方は、通用しないということでしょうか。
利用者がお金を払う「サブスクリプションモデル」の場合、読者のニーズに引っ張られる気もします。下の世代が有料の情報は読まないとなると、一定以上年齢が上の世代に向けて商売することになります。その人たちが購読を続けたくなる情報が多くなるのは、自然の摂理だと思います。若い人からしたら「全然、俺らの方を向いていない」という傾向にはなっていくと思います。
――有料のサブスクモデルを続ける限り事業の持続性はないのでしょうか。
マスメディアの内容にそこまでの問題はなく、無料なら朝日新聞のニュースも見ると思います。ただし、今の規模を維持するのは、商売としてはなかなか難しい。既に本業がある時に新しいものをとり入れるのが難しい「イノベーションのジレンマ」もあり、マスメディアが変わりにくいのも理解しています。
マスメディアは「批判ばかり」? ReHacQとの違いは
――そんなマスメディアの一つであるテレビ東京に高橋さんは18年勤めた後、ReHacQを立ち上げました。マスメディアとReHacQの違いはどこにありますか。
基本的には、テレビで描けな…
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