#顔バレから始まる恋なんて
槍の顔バレから始まるVTuberパロです。
書きたいところの半分も書けていませんが供養ということで…お楽しみいただければ幸いです。
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――その日、ネット中が震撼した。
配信の通知が来たのは、いつものように静かな夜だった。
「ランサーが『深夜配信【お前ら寝ろ】』を開始しました」
スマホに表示されたその通知を見て、アーチャーは盛大にため息を吐いた。
「全く……タイトルくらい真面目に考えたらどうだ」
毒づきながらもモニターを起動する手が止まらないあたり、我ながらちょろいと思う。そう思いつつ開いた配信画面に、いつもの2Dモデルと、聞き馴染んだ声が飛び込んでくる。
『よう。まだ起きてんのかお前ら』
くつくつと喉で笑う姿がなんとも沼である。
生粋の兄貴分。それでいて声が良く雑談も面白い。
今日も今日とて何気ない話を聞けるのだろうとアーチャーは作業に入った。
『あ、そうそう新しいカスタムが入ってよ~ちょっと待ってろ』
なんだ、お着換えか?と作業を始めた開始早々視線をモニターにやる。
カチカチとマウスで弄っている音が響く。
何か嫌な予感がするのは、気のせいだろうか。
アーチャーはマウスを片手にごくりと唾を飲んだ。
『あ?待て、なんだこれ』
そう、ランサーが言った瞬間。
「……え?」
動揺して、マウスを握る手が止まる。
配信画面に、突如として現れた実写映像。カメラがONになったのだと気づくのに、数秒かかった。
まずい、これは、と。彼に連絡するよりも先に。それ以上に、目が釘付けになる。
濡れたような青い髪に、整った眉と切れ長の赤い目。画面越しでも伝わる色気と圧倒的な顔面偏差値。
ああ、まずい。
ドクドクと心臓の音が止まらない。今この瞬間、完全に心臓を打ち抜かれた。
『……おい、やばいやばい。これ映った!?え、マジか。顔、映った?』
慌てる声も、普段より少し低くて。
それすらも、腹立たしいくらい良かった。
心臓がうるさく鳴っている。
なんで今さら、この男の顔を見たくらいで、こんなに動揺しているんだ。
『ちょ、リスナー、コメ欄見えねえんだけど!?誰か教えてくれ、俺やらかした!?』
現在進行形でやらかしているぞ、君は――!
そんなアーチャーの心の叫びも虚しく、コメント欄が嵐のように流れていく。
『顔天才すぎて無理』
『誰だよこのイケメン』
『は???顔までSSR???』
呆然とそんなコメントを流し見て、ようやく我に返る。
「ランサー!君、顔バレしているぞ!?」
急いでランサーに連絡を入れれば、焦ったような彼の表情を最後に、配信画面が切られた。
未だにバクバクと鳴っている心臓。嫌な汗が噴き出ている。
これは、いろいろな意味でとんでもないことになってしまった。
Xを開けば、軒並み「ランサー」「顔バレ」の嵐。トレンドすら搔っ攫っていくその凄まじさに、苦笑いが浮かぶ。
……だが、しかし。
「顔が……良かった……」
初めて見た彼の顔。
いつもはアバター越しにしか見えなかった彼本来の姿。
「まずいな」
バクバクと鳴る心臓。収まらない熱。
どうやら自分は、絶対に許されない相手に一目惚れをしてしまったらしい。
良ければ続きを…続きをください、どれだけ時間かかっても見に来るのでお願いしますm(_ _)m