Louis Armstrong「What a Wonderful World」
今週は、Louis Armstrong「What a Wonderful World」に潜むストーリーを深掘りしました。
1901年、アメリカ・ニューオーリンズに生まれたルイ・アームストロング。
貧しい環境で育ちながらも、少年院で出会ったコルネットをきっかけに音楽の道へ進みます。1920年代にはシカゴへ渡り、力強く自由なトランペットと、しゃがれた独特の歌声で人気を集めました。
さらに「Heebie Jeebies」ではスキャット唱法を広め、ジャズを“集団の音楽”から“個人が表現する音楽”へと進化させた存在として知られています。
その一方で、彼は人種差別が色濃く残るアメリカ社会を生き抜きました。
世界的スターとなった後も、白人と同じホテルに泊まれないなど、差別の現実と向き合い続けます。
そんなアームストロングが、66歳となった1967年に歌ったのが「What a Wonderful World」。ベトナム戦争や社会不安が広がる時代の中で、“それでも世界は素晴らしい”と歌ったこの曲は、彼が人生の最後に届けた祈りのような1曲だったのです。