古川雄大ふるかわゆうた
俳優
プレミアムドラマ カンパニー〜逆転のスワン~(2021)
水上那由多(なゆた)役
インタビュー
存亡の危機にひんした老舗バレエ団の再生を描いた作品でした。僕が演じたのは人気アイドルグループのダンサーで、バレエ経験がほとんどないまま主役を演じることになる那由多。登場時はチャラい雰囲気で、バレエ団のメンバーから軽蔑の目で見られるようなキャラクターでしたが、実はアイドルとしての人気や今後の活動に不安を抱いており、その現状にあがきつつ虚勢を張ってしまっていました。
本当は真面目でかわいい子なのに、自信のなさからバリアを張って悪態をついてしまう、それが周囲にはよく映らないという構図で、一人きりで老舗バレエ団に乗り込むということから道場破り的なイメージもありました。そうした設定がとても分かりやすく、共演の皆さんもやりやすい空気を作ってくださったので、演じることがとても楽しかったです。
ただ、バレエのシーンはとても大変でした。僕は3年しか習っていなかったので、もっとちゃんとやっておけばお良かったと後悔したくらいです。Kバレエでバーレッスンや振付の指導をしていただいたのですが、一度「何となく踊ってみて」と言われたことがあって。みんなのいる前でしたし「そんな踊れないです」と言う暇もなく、あの時間はちょっと地獄でしたね…。でも短期間ではありましたが得たものも多かった。共演の皆さんが一流なので悔しい思いはしましたが、映像の力で那由多が成長してステージに立つ様をうまく見せてくださいました。
舞台シーンの監修をされていたのは、Kバレエカンパニー(現/K-BALLET TOKYO)の熊川哲也さん。役づくりのために熊川さんのダンス動画を拝見して「こんなにすごいんだ、やっぱりトップ オブ トップなんだな」って驚がくしました。作品もすばらしく、バレエに詳しくない僕でも誰もが認めるクオリティーだということは伝わってきました。
共演した高野悠役の宮尾俊太郎さんとはミュージカル「ロミオ&ジュリエット」で共演しましたが、バレエという彼のホームではそれまでのイメージとはまた違う、かっこよくて頼れる一面が見られました。特に一緒にバレエを踊るシーンでは、プロのすごさを間近で見て圧倒されました。世界的バレエダンサーの高野と那由多の共演という設定だったので成立していたとは思いますが、やっぱり宮尾さんの踊りはすごかったです。いい経験をさせていただきました。
古川雄大ふるかわゆうた
俳優
1987年生まれ、長野県出身。数々の映像をはじめミュージカル界で活躍し、「エリザベート」「ロミオ&ジュリエット」「モーツァルト!」などの大作に出演。「LUPIN〜カリオストロ伯爵夫人の秘密〜」では帝国劇場単独初主演を務める。第9回岩谷時子賞奨励賞、第44回菊田一夫演劇賞受賞。ドラマでは『極主夫道』『女の戦争〜バチェラー殺人事件〜』『Dr.チョコレート』『恋と弾丸』『ハヤブサ消防団』ほかに出演。NHKでは連続テレビ小説『エール』、プレミアムドラマ『カンパニー〜逆転のスワン~』に出演。人気シリーズドラマ10『大奥 Season2』では最後の大奥総取締役、瀧山役で幕末編の主演を務める。