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イ ― ド に あ た っ て の 声 明

令和8年3月2日

イ ― ド に あ た っ て の 声 明

日本国憲法下でイスラム教対応を考える会

共同代表  滝 本 太 郎

同    穂 積 茂 行

声 明 の 趣 旨

日本のイスラム教の各モスク(マスジド)及び信者におかれては、この3月20日頃のラマダン明け「イード」におかれて、

1 公園を使用するのであれば、各自治体の定めるところに従い、利用の時間、面積、利用目的等を正しく記載した使用許可を正しく書面で申請し、それをすべて厳守されたい。

2 道路の使用は、「公益上又は社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき」であると場合に限って許可を正しく書面で申請し、許可があった場合のみ実施し、その条件をすべて守られたい。

3 これらの許可があったとしても、礼拝行為ないし「アッラーの神に祈る」といった明確な宗教行為をしないよう、また殊更に日本の城など歴史的建造物を背景とした写真ないし動画を撮り、これを公開することのないよう強く希望する。

 

声 明 の 理 由

今年の、ラマダン明け「イード・アル=フィトル」につき、イスラム教徒の方々にお祝い申し上げます。食事を共にし、感謝の気持ちを表すイードは実に楽しいものと推察いたします。

1 ただ、昨年3月末のイードや、毎週金曜日にあって、全国の幾つものモスク周辺の公園、又は歴史的建造物が見える公園で許可をはるかに超えた面積や時間での集まりがあったことが知られています。中には姫路城近くの三の丸公園の場合にように、電話で許可を得たと強弁したままである例も見受けられます。

しかし、日本には日本国憲法秩序に基づき、様々な法令による規範があり、日本の従来からの祭礼においてもすべてこれを守っているものです。日本人の多くはイスラム教と接したことがないものですから、なお一層法令を遵守することにより信頼を得ることが肝要だと確信します。
 よって、声明の趣旨1項の通り求めます。

2 道路の使用は、道路工事などのほかは、道路交通法第77条4号にあって、「道路において祭礼行事をし、又はロケーシヨンをする等一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為又は道路に人が集まり一般交通に著しい影響を及ぼすような行為で、公安委員会が、その土地の道路又は交通の状況により、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図るため必要と認めて定めたものをしようとする者」が許可を申請しても、同第2項3号により「公益上又は社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき」に限り許可されるものです。
 それが故に、日本ではそれぞれに歴史や伝統のある祭りや地元の振興に役立つ行事にあってのみ、道路の使用を許可されている状況です。
 したがって、長く歴史あるモスクなどで「公益上又は社会の慣習上やむを得ないものである」場合にのみ申請し許可を得られうるものであることを自覚され、声明の趣旨第2項の通り求めます。

3 日本での、例えば公園での「盆踊り」などは、相当に習俗化もされた行事です。その由来である仏教の、仏陀釈迦牟尼に帰依をするというようなことをその場で言うことはなく、参加者もそのような自覚はまったくありません。ただの誰でも参加できる「祭り」です。それは社会に広く深く受け入れられるためには、宗教性を大きく減少させてきた日本人の智慧であり、だからこそイスラム教国のマレーシアでは、盆踊りが形を変えつつ催されているものと考えられます。
 一方で、イードの礼拝はこれとは性質が根本から異なります。「アッラーのほかに神はなく」といったタクビールを唱えつつ集団礼拝を行うことや、イマーム(指導者)によるクトバ(説教)が行われることは、客観的に見て明らかに特定の教義に基づく「宗教行為」に該当します。
 仮に、日本の城郭などの歴史的建造物を背景として、このような明確な宗教行為が実施され、その動画等が公開されるようなことがあれば、日本社会に極めて大きな違和感を与えることとなります。それは結果として、イスラム教に対する国民の嫌悪感を惹起させることになりかねないと容易に予想されます。
 よって、公共の空間や歴史的象徴の場においては、宗教性を排した形とされたく、声明の趣旨第3項の通り、強く求めます。

以 上


イ ― ド に あ た っ て の 声 明PDF

【追記】
2026年3月4日付けにて、各自治体窓口、各モスクへ当会の声明文を郵送いたしました。

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