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小泉今日子のコンサートで流れた「憲法9条」が波紋…「キョンキョンが観たかった」という意見に隠された“姑息な本音”

政治的表明は「すべき・すべきでない」の二択なのか?


 昨今では、アーティストは政治的表明をすべきかすべきでないかについて熱い議論が展開されています。サカナクションの山口一郎は、ミュージシャンが政治に関心を持っていることと、それを創作などの表現に反映させることは領域が異なる、という主旨のことを話していました。彼はこの問題に対する最も真摯な見解を示してくれました。  同時に、それは必ずしも政治的な表現をしないほうがいい、ということを意味しているわけではありません。  結局は、アーティストは政治的な発言をしなきゃいけないわけでも、逆にしてはいけないわけでもない。これだけの話なのです。たとえ自分と違う考え方だったとしても、あの曲はいいよね、という心の振れ幅がないところに、娯楽も郷愁もないのではないでしょうか?  要するに、「小泉今日子ではなくキョンキョンが観たかった」という意見は、小泉今日子の思想が無視できないほどに強靭であることの裏返しなのです。  それを認められず、賢い消費者のふりをすることにこそ、致命的な弱さがあるのです。 文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。X: @TakayukiIshigu4
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