大好評の示談交渉レポート(笑)
今回は交通事故ではなく、ある美容室の労働基準法違反事件に関する示談交渉をレポートします。
当社でbBを購入してくれることになったAちゃん(同じく21歳・女性)から、次のような相談を受けました。
「求人誌を見て美容室Bに就職したが、求人誌に書いてあった労働条件とは全く異なるひどい内容だった。残業が多いのに残業手当はないし、求人誌には『休日は週休プラス2日』とあったのに『週休だけだ』と言い切られて休みはもらえなかった、仕事を休むと給料から引かれた、あまりにもひどい職場だったが、なかなか辞めさせてもらえないので、1か月前から辞めることを告知し、その際、『給料の〆日は23日なので、来月23日に辞めます』と言っていたのに、いざ辞めるとなったら、『〆日は30日だ』と言い切られて23日以降の給料4万円を引かれた。オージさん、どうか4万円を取り戻してもらえませんか
よくあるブラック企業の話ですね。
Aちゃんの他にも、劣悪な労働条件に悩んでいるお客様が多いため、良い機会だから労働者の権利を簡単にご紹介します。
まず、労働者の権利・義務については、労働基準法を始めとする様々な法律で細かく規定されており、基本的には弱者である労働者の権利を守るようになっています。
しかし、弱者の味方である法律も、その法律を知らなければ味方になってくれません。
したがって、世の中は「法律を知る者が勝つ」というのが現実です。
そこで、今回問題になったケースは法的にどうなのか、について簡単に説明します。
●まず、法律上の「労働者」とは、正社員だけでなく、アルバイトやパートも含まれます(アルバイトとパートの区別はなく、どちらも正社員と同じ「労働者」として扱われます)。
●使用者(会社、商店、経営者、管理者等々、労働者を使って仕事を運営する者全てを指します)は労働者を雇う際、労働条件(給料、勤務時間、雇用期間、休日等々)を明確にし、これを書面に記載して労働者に交付する義務があります。
●有給休暇は正社員はもちろん、アルバイトやパートにも保障されており、労働者は法律に定められた日数の有給を取得する権利を有しており、使用者はこれを与える義務を負っています。また、有給を取得する際は、有給を取得する理由(例えば「旅行に行く」とか)を使用者に申告する義務はなく、使用者も有給の利用目的を詮索してはいけません。また、労働者は「何日から何日まで有給を取得します」と使用者に告知すれば、それで有給を取得できるのであって、使用者は有給の取得を拒否することは出来ません(ただし、労働者が希望する日に有給を取得させると仕事に多大な悪影響が発生すると認められる場合には、取得する日時を変更させることは出来ます)。
●残業した場合、使用者は賃金の25%~50%の割増し賃金(いわゆる残業手当)を支給する義務を負います。
以上を踏まえて今回のケースを見ると、美容室Bの労働内容は違法・不当であることは明らかです。
残業手当についても、法律に則って計算すると、47万円の未払い賃金が発生することが明らかになりました。
そこで、ワタクシは美容室Bに対し、未払い賃金47万円と、精神的苦痛に対する慰謝料10万円の、計57万円を請求する訴状(民事裁判を起こす書類)を作成し、
「3日以内に支払わなければ、労働基準監督署、警察署、税務署に通報し、かつ、裁判所に訴訟を提起する。」
という警告書と一緒に内容証明郵便で美容室Bに送付しました。
すると、3日目に美容室Bからワタクシに電話がありました。内容は以下の通りです。
美容室「(かなりビビった口調で)内容証明郵便が届いたのですが、詳しいことを説明して頂いてよろしいでしょうか…
オージ「訴状に書いてある通り、御社の労働内容が劣悪極まりなく、未払い賃金も多額であるため、直ちにお支払い頂きたい。こちらはあくまでも話し合いでの解決を望んでいますが、応じられなければ直ちに訴訟を提起し、今日にも記者会見を開いて御社の違法行為の全容を報道発表します」
美容室「滅相もありません。すぐにお支払い致します。いえ、支払わせてください。」
オージ「まあ、この不況に法律通りの残業手当を全額支払えというのはさすがに酷でしょうから、お互いが気持ちよく和解できる内容で手を打ちたいと思います。57万円を四捨五入したら約60万円ですから、これの半額の30万円で手を打ちませんか美容室「ほ、本当にそれでよろしいのですか
オージ「はい。訴訟を起こせば楽勝で勝てますけど、こちらは『勝つ』ことが目的ではなく、『和解する』ことが目的ですから、半額でいいです。その代わり、お互い恨みっこナシということで、今後、Aさんの悪口を言いふらしたり、ましてやAさんを攻撃したりしないようにして下さいよ」
美容室「滅相もありません。Aさんには本当に申し訳ないことをしたと思っています。Aさんには誠心誠意謝罪し、和解させて頂けるなら和解させて頂きたいと思います」
と、いう訳で、今回の一件は、Aちゃんが取り返して欲しいと言ってた4万円の10倍近い、30万円を取り返して解決することとなりました。
それをAちゃんに伝えると、
「えーっ!30万円!!本当にオージさんはスーパーマンですね!!」
「まさか、いつも上から目線の高飛車のBが、そんなペコペコ謝るなんて・・・。オージさんって何者なんですか?!」
と言って驚きながら喜んでくれました。
何者てて、ワタクシはただの車屋ですよ(笑)
顧客サービスの一環としてご奉仕させて頂きました(笑)
(なお、このブログを読んだ一部の無知な人が「オージのやってることは示談屋だ!違法行為だ!」などとSNSに投稿してますが、他人の示談交渉に介入して報酬を受け取れば、それは「非弁行為」という違法行為になりますが、ワタクシはあくまでも顧客サービスの一環として無料でサービスしているだけであり、報酬など貰っていないので、違法な非弁行為には当たりません。このブログを読んでくださる読者の皆様は、無知な人の誹謗中傷を真に受けないようお気をつけくださいね♪)